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【悲報】通関士試験落ちた…真の難易度と「合格してわかった事」とは?

貿易実務・通関士試験

こんにちは。

通関士の試験に「3科目受験」で合格している神高(かんだか)です。

神高
神高

とあるメーカーで貿易実務に20年以上、関わっています。

年齢とともに船積書類そのものをつくる機会は減ってきましたけどね。

通関士試験の独学は、簿記や英語など、参考書や通信教育、インターネットサービスなどの「独習」で何とかなる資格の中では、かなり上位に入る難易度だと思います。

もちろん、弁護士の予備試験や公認会計士試験、弁理士試験などの難関資格に難なく合格する人もいらっしゃいますが、そういった方々について、ぼくはコメントできません。

しかし、通関士試験についてなら、その難しさや「押さえるべきポイント」をお伝えできると思います。

実際のところ、通関士資格取得の難易度はいかほどなのでしょうか。

ちなみに、ぼくは通関士試験の合格まで4年(4回)かかりました。

神高
神高

「〇ヶ月で合格」「一発合格」してないからこそ、伝えられることをお話します。

でも、心配しないでください。4年間、ずっと通関士の勉強だけしていたわけじゃないですからね(笑)。

通関士試験落ちた…真の難易度と「合格してわかった事」とは?

クレーン付貨物船

いくつかのスクール、参考書、資格関係のサイトなどを参照してみると、通関士試験合格までにおおむね「350時間」ぐらいの学習時間が必要、といわれているとわかります。

ただ、実際に4年かかって受験・合格した感覚からすると「350時間だと、ちょっと少ないかなぁ」と感じます。

フルタイムで働いている人が、平日朝晩と通勤時間で1時間、土日に各々4時間(午前午後で2時間ずつ)程度の学習時間を取れたとしましょう。であれば、週に14時間の学習時間を確保できます。

逆算すると、

350時間÷14時間=24週間(約6か月)の学習期間が必要

というわけです。

≫【危険】通関士試験の勉強時間、「目安は350時間」なんて信じないで!

なるほど、この程度の期間で合格できるなら、非常にハッピーでしょう。

しかし、通関士試験の学習を始めてみると、意外とボリュームがあることに気づきます。

また「通関業法」「関税法・関税定率法」「通関実務」と名前は似ていても、中身が全然違う3科目構成であることもハードルを高くしています。

しかも、1科目でも合格点を下回ると全部が不合格になり、翌年に科目合格を持ち越せない。

通関士試験は一年に1回しかない「一発勝負」の試験

通関士試験の場合、一発勝負の試験本番でワナにはまる危険もあります。

1問に泣いて、チャンスはまた1年後、ということもあり得ます。

事実、ぼくの3年目も一問に泣きました。

試験後の「解答速報」でも、スクール各社の解答が割れる問題が3科目目の「通関実務」にはつきものです。

「通関実務」の最後の最後、「基本通達にある記述」が正解の根拠でした。

3科目目の「題意がすぐにわからない難しい問題文」の根拠は、たいてい「基本通達」が元ネタです。

税関:https://www.customs.go.jp/kaisei/zeikantsutatsu/kihon/TU-S47k0100-s06-03~04.pdf

じつにややこしい通関士試験。

いったい、「合格」に近づくには、どうすれば良いのでしょうか。

「通関業法」「関税法・関税定率法」は問題を先にみて解説を読む

ズバリ結論から言うと、「通関業法」(1科目目)と「関税法・関税定率法」(2科目目)の読みこみ・インプットに時間をかけてはいけません。

学習がある程度進んだ後、「通関業法」「関税法・関税定率法」の2科目で合格点を取るイメージが持てないのであれば、残念ながらゴールはかなり先だと言わざるを得ないのです。

特に「通関業法(1科目目)」はラクラクと合格点に届くくらいでないと、先は長い。

というのも、最初の2科目は基本的に「記憶力」の試験だからです。

3科目の「通関実務」以外は、一定の範囲の問題を繰り返し解けば、ゴールに近づけます。

記憶の定着には、

  • アウトプット:7割 (問題集を解く、解説を思い出す、人に教える、紙に書くなど)
  • インプット: 3割 (本を読む、ビデオや動画を観る、解説の音声を聞くなど)

がベスト、と言われています。

通関士試験対策においても、参考書を何回も読むよりは択一(選択肢を選ぶ問題、正誤を答える問題)を先に見て、解説を理解していくのが合格への近道です。

とはいえ、ぼくもわかっています。

勉強を始めたばかりの時期は、とてもじゃないですが、頭に残りません。

勉強を始めてしばらくは、「通関業法」「関税法・関税定率法」も難しいですよ

学習を始めた頃は誰もが間違いだらけですし、何度も同じことを記憶しなおす必要があります。

「通関業法」「関税法・関税定率法」も引き出しが少ないうちは解けませんから、そんなことをいちいち気にして、落ち込むことはありません。

よほど、この分野の実務経験がある人を除けば、まるで外国語のような「知らない単語」が並んだ状態ですからね。

ただ、幸いなことに、通関士試験の場合、最初の2科目、「通関業法」「関税法・関税定率法」は同じ論点が繰り返して出題されることも事実です。

特に1科目目の「通関業法」は去年と今年の問題冊子が入れ替わっても気付かないのではないか、と思えるほどのワンパターン。

ですから、「通関業法」「関税法・関税定率法」の問題集をしばらく解いていると、「また、おまえか」とつぶやく自分に気がつくことでしょう。

また、そうならないといけません。

つまり、最初の2科目は、「解説」よりも「問題」と接する回数を増やすことで克服できます。

それでは、最後の砦、3科目目にはどのように取り組むべきでしょうか。

「通関実務(3科目目)」の演習に積極的に時間を割くべき

試験の順番が3科目目なので、どうしても学習も後回しになってしまいがちですが、実は最も難しく、意地が悪く、解答時間が足りないのは3科目目の「通関実務」です。

ですから、科目免除の無い受験者は、1科目目、2科目目である程度、得点できるようになっても「絶対に」油断してはいけません。

ソフトクリームが先から溶けるのが当たり前。

通関士試験も「通関業法」が楽勝なのは、当たり前なのです。

ですから、学習を開始して早々から「通関実務」の一部の問題にも取り組むべきです。

その「一部」とは、「計算問題」と「品目分類」。

これらの問題は他の分野から独立しており、いきなり取り組んでも、演習を繰り返せば解けるようになります。

輸出や輸入に関する用語の定義や法律などの知識もほとんど要りません。

パターンの学習ですからね。

それでいて、試験本番では、時間がない中で「計算」と「分類」をするものですから、ケアレスミスが出やすい分野でもあるのです。

「合格ラインに到達できた」「模擬試験も良い感じ」との感触を持ちながら、試験本番で足元をすくわれるケースの多くは、これらが原因です。

あとは、おそらく現役の通関士も自信を持って選べないであろう「『基本通達』に基づく択一の問題」ですが、これはもう、申し訳ないですが「運次第」と諦めましょう。

勉強した範囲が出ればラッキー、くらいの難易度。

本試験後、「各スクールの解答速報」ですら答えが割れるような「重箱の隅」です。

落ちてわかった通関士試験の難易度と免除制度の関係

通関士試験に関して、いまだにわからないことがあります。

通関士試験には、科目免除制度があります。

5年間、通関業者(乙仲)で「通関事務」に5年間従事すれば、3科目目の「通関実務」が免除になります。

ということは、通関業者に5年間務めると、3科目目の「通関実務」で合格点を取れるだけの力がついているのでしょうか?

残念ながら、1科目免除で合格した知り合いがいないので、肌感覚を聞くことはできません。

しかし、多数を占める3科目受験者が、試験後に「5 ch(旧 2 ch)」や「合格体験記」で語っている内容を見ると、「1科目目」「2科目目」を苦にしていないことは確かです。

ぼく自身、3年目、4年目ともに最初の2科目は全く苦になりませんでした。

通関業者で実務経験がある方など、使える人はしっかり免除制度を使いましょう。

2科目で良いなら、通関士試験は別の試験とさえ言えます。

まとめ:通関士有資格者をもっと活かしませんか? 財務省の方……

今回の内容を簡単におさらいしておきます。

ぼくの経験やこれらの状況を考慮すると、3科目受験の合格者は、2科目目の「関税法・関税定率法」を理解し、確実に得点もできるのですから、「貿易や通関の分野にかなり適正がある集団」でしょう。

それでいて、3科目受験者(合格者)の多くは通関業者に勤務していないのです。

ならば、国も「通関業者に属したうえで、通関士の登録をする」以外に、そのスキルの活かし方が検討されると、面白いのではないでしょうか。

このまま、資格を活かさないまま埋もれさせるはもったいない。そう思いませんか?

神高
神高

財務省の方はさすがに読まれてないかな?

通関業者に就職しない有資格者だって、何らかの形で貢献、活躍したいはずです。

たとえば、「AEO事業者の認定において通関士の資格を有する者が管理責任者になれば、何らかのメリットがある」あるいは 「有資格者がAEO事業者に属しておれば、通関士登録ができる」といったことでも、活躍のすそ野は広がるでしょう。

通関の意義やしくみを広く知ってもらう上で、この「三科目合格者たち」は体系的な知識や経験を活かせるでしょう。

人手不足や少子高齢化が進む中で、国の検査・認定機関の民間への委託、基礎研究の共同研究化、公共交通機関の民営化など、他の分野では民間受託(民間委託)が多数検討され、実施もされています。

財務省、税関の考え方次第ではありますが、通関士や貿易・物流の分野でも、そのような「人財活用」の議論が広がることを期待します。

神高
神高

ちなみに、通関士資格を財務・会計分野で活かす道もあります

簿記や資料作りが得意なら、チャレンジする値打ちがあります。

組み合わせ、PR の仕方次第で、まだまだ通関士資格には将来性があると思うんですよね。

通関士試験に挑戦されるのであれば、ぜひ合格してください。

せっかくこの記事を読んでくださったご縁ですからね。

一度、受験を経験しておれば、翌年はかなり景色が変わりますよ。

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