こんにちは。
とあるメーカーで海外営業職に就いて20年超の神高(かんだか)です。
1974年9月生まれ、そろそろ退職前後の行動が気になるお年頃。
最近、退職金の所得控除が厳しくなってきているように思いませんか?
政府としては「雇用の流動性を高めるため」と説明していますが、実際には転職を後押しするために細かいルールが変わっている印象です。
たとえば退職所得控除の5年ルールを10年に延長したり、二重適用を認めないなど、一見すると一貫性はあるものの、どこか納得のいかない部分も残ります。
(天下りの退職金は、受け取る母体が違うから、基本、退職金控除が適用できるそうですが)
「若い世代の転職を促したい」という考え方には賛同できる面があるのも事実です。
ぼく自身の部下には長く働いて欲しいものの、個人の適性はもっと重視されて良い。
とはいえ、60歳まで老後資金を塩漬けにしておかなければならない制度や、年金の所得控除が60〜65歳で年間60万円に限定されている現状は、正直モヤモヤを感じます。
こうした税制をめぐる仕組みは、サラリーマンにとってわかりにくい部分も多く、勉強を怠ると損をしてしまう。
ここでは、退職金や年金をめぐる控除の仕組み、そしてiDeCo(個人型確定拠出年金)の制限などに対して感じる違和感や課題を整理してみました。
雇用の流動化が進む中、50代や60代の働き方も大きく変わってきています。
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退職所得の戦略について、ぼくなりの考え方をお伝えします。
退職金所得控除が厳しくなる背景
結論から言えば、ぼくのおすすめは、50歳前後で
「企業DCや企業DB、iDeCoの一部を60歳から受け取る選択肢はないか?」
を意識することです。
役職定年、あるいは年齢差のある夫婦共働きをどう乗り切るか。
退職金の所得控除は、もともと「長年勤め上げた人に対する優遇措置」として設けられてきました。
イメージでいえば、サザエさんの波平さんみたいな働き方をする世代のため。
しかし、最近は、国が「転職を活発化させたい」と考えていることもあって、ルールが変化してきています。
たとえば5年ルールを10年にすることで、同じ勤め先を短い期間で辞めた場合の退職金に対する控除を厳しくしようとしています。
具体的には、60歳でiDeCoや企業DCを受け取り、65歳で勤務先の退職金を受け取る。
このルートを、政府はふさぎに来ているわけです。
これにより、二度三度と退職金を受け取る人への優遇が削減される形になります。
こうした政策の背景には、「若い世代を中心に、より柔軟な働き方を実現したい」という国の方針があるとのこと。
確かに、退職金の優遇を減らし、転職をしやすくなる社会をつくることは、多くの人にとって新たなチャンスを生む可能性があります。
一方で、長く勤めたあとに転職を考える中高年層の方や、会社をやむを得ず辞めざるを得ない状況に置かれた人には、厳しい制度改正になりかねません。
高級官僚や上級の県職員、政治家ではない、一般企業に勤める50歳~の会社員に、それほど多くの選択肢はありません。
たとえば、会社都合で退職せざるを得なかった方にとっては、退職金が生活の大切なつなぎ資金になる場合もあります。
そのとき、控除が大幅に縮小されていると、予想以上の税金負担が発生し、想定していた資金を確保できない恐れがあります。
こうした事情を考慮すると、「一律に控除を厳しくするのは本当に公平なのか?」と疑問も出てきます。
まさに「取れるところから取る」の精神です。
年金所得控除と「老後資金の塩漬け」問題
もう一つモヤモヤを感じる点が、年金所得控除が60歳から65歳の間では年間60万円に限定されていることです。
早期退職や役職定年によって収入が下がる年代の人にとっては、
「そこまで割り切らなくてもいいのでは?」
と感じるかもしれません。
特に、定年延長が進む一方で、賃金が大幅に下がるケースもあるため、この時期に受け取る年金への控除が限定的だと、やはり負担感が増してしまいます。
また、政府は若い世代への転職促進を強化する一方で、年配層にも雇用延長を推奨しています。
とはいえ、60歳を過ぎてもフルタイムで働き続けることが難しい人は、実際にいます。
そのようなとき、年金や退職金にかかる税負担が重いと、生活設計が成り立ちにくくなる。
「結局、サラリーマン層から税金を取りこぼさず徴収しようとしているのではないか」
という疑念がわくのも無理はないでしょう。
さらに、「老後資金をどう確保すべきか」という問題に直面したとき、やたらと60歳までの「塩漬け」を強要する制度がネックになることがあります。
iDeCoも原則として60歳以降になるまで資金を引き出せません。
転職や独立などを考えたときに、資金を自由に使えないもどかしさを感じる場合もあるでしょう。
若者に選択肢を与えるなら、50歳の会社員にも柔軟に生きることを許してほしい。
総務省:年金・所得控除に関する統計
(※上記ページ内検索や各種統計資料で年金控除の推移などが確認できます)
iDeCoの年齢制限と雑所得課税への違和感
iDeCoは、自分のお財布から拠出しているにもかかわらず、受給時期が限定されているうえ、受け取るときに課税されるしくみに疑問があります。
確かに掛金の拠出時には所得控除の恩恵があるものの、運用期間中は運用益が非課税というメリットがある一方、実際に受給するときには「退職所得」として扱うか「公的年金等(雑所得)」として扱うかによって課税方式が変わります。
iDeCoを積み立てる大きな目的は「老後資金の確保」ですが、60歳以前にお金が必要になっても基本的には引き出せません。
転職やライフイベントの変化が多い30〜40代であれば、NISAのように必要なタイミングで非課税で取り崩せる仕組みの方が使い勝手が良いでしょう。
ぼくも、その考えです。
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若い人は、流動資産を手元における iDeCo よりも NISA を優先するのが無難じゃないかな。
しかし、50代や60代の視点に立つと、「近い将来に定年が迫っているので、所得控除のメリットを早く得たい」という理由でiDeCoに興味を持つ人も多いはずです。
それなのに、受給時に雑所得として課税されたり、受給開始が年齢制限によって遅れたりするのでは、「結局どこかで負担を強いられる仕組みなのか」とモヤモヤが晴れません。
まとめ――情報を得て、行動を起こす必要性
ここまでの内容をまとめておきます。
結局、ケースバイケースなのですが、退職が65歳だとしても、60歳で一部の年金を取り崩す、あるいはその準備をしておくのが大切だ、というのが、ぼくの結論です。
我々は、息子を公設秘書にすることもできないし、非課税の政治団体を持つこともできません(笑)。
逆に、お米がキロ千円になろうとも、家族で寄り添って生き延びていかねばならない。
退職金や年金の控除が厳しくなったり、iDeCoの受給時期が制限されたりと、制度の細かい変更はニュースやネット上で話題になるだけではなく、実際の生活に大きな影響を及ぼします。
しかし、サラリーマンである私たちは、日々の業務や家庭の用事に追われ、ついこうした情報を見落としがちです。
だからこそ、「疑問を感じたらまずは調べてみる」という姿勢が大切になります。
公式ウェブサイトや役所の情報、FP(ファイナンシャル・プランナー)への相談など、多くの選択肢があるので、まずは自分の状況に合った情報を得ることが第一歩です。
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FP は保険の営業を兼ねている人がいるので、その点は意識したい。
その意味では、自分が FP 3級を取ってしまう、という手もあります。
FP 3級は、本1冊のボリュームではあるけれど、社会保険や税金、退職金、一般的な生命保険にいたるまで、体系的に学べます。
とにかく、調べれば調べるほど「このまま何もしないと損をするかもしれない」という気持ちが高まることでしょう。
特に、50代や60代の働き方が多様化している現代では、早期退職を選ぶ人や、役職定年後も別の形でキャリアを積む人が増えています。
転職先で新しい挑戦をしたいという思いを持っていても、退職金や年金が十分に確保できないままではリスクが大きいですし、iDeCoやNISAなどの制度をどう使うかも重要なカギになります。
結局のところ、国がどのように制度を変更していくかは、私たち個人ではコントロールしづらい部分があります。
しかし、情報を集め、ルールを理解したうえで「どう行動するか」を選ぶことは可能です。
モヤモヤしているだけでは先に進めません。
まずは今できることとして、公的機関のサイトや専門家の意見を参考に、自分の働き方や将来設計を改めて点検してみるのはいかがでしょうか。

