こんにちは。
とあるメーカーで貿易実務に関わって20年超の神高(かんだか)です。
通関士試験に3科目受験(科目免除なし)で合格しています。
このカテゴリーでは、貿易実務と通関士試験の関係、および試験対策について解説します。
通関士試験の願書の取り寄せ方|郵送と手渡しがあります
通関士試験に興味があるのであれば、まず願書の入手方法を知っておかねばなりません。
申し込みの書類一式(願書)は全国の税関が用意してくれます。
例年、6月末頃には用意されますから、時期が近づいたらチェックしておきましょう。
受付期間が短いので、うっかりすると次のチャンスは来年です。
通関士試験に取り組むメリットは、貿易に関わる知識を体系的に学べること
「通関士試験」に取り組めば、貿易に関わる人は体系的に貿易全般を学べる。
これが最大のメリットです。
ただ、3科目受験者の合格率が10%以下になる年もあるので、決して低いハードルではないんですよね。
しかも、科目免除があるとないとでは難易度が大違いの資格なので、その点も「わりきり」が必要だと思っています。
もし3科目で受けるのなら、基本的な戦略としては、以下の手順をおススメします。
- 通関士試験の過去問(無料)を税関のサイトから入手する
- 価格が安くて実績のあるスクール、通信教育を受講する
- 本試験を受けたら、すぐに教材を「ヤフオク」で売却
- 不合格なら、2年目以降は模擬試験と市販の書籍で対策する
- 一年目から公開模試を積極的に活用する
- 科目免除が使える職業なら、5年頑張って「一科目免除」を使う
- 免除が無理なら、3科目目「通関実務」の異常なまでの難しさを乗り越える
2番目のスクールや通信教育は、いままで合格者が何人も出ているなら、あとは個々人との「相性」です。
投資できる金額順に並べると、以下のような候補があります。
まだ教材を何も持っていないなら、価格と教材内容のバランスで評判を上げている「フォーサイトの通関士講座」一択だろう、とぼくは思いますけれど、すでに教材をお持ちなら迷ってはいけません。
「手元にある教材を信じて」フル活用しましょう。
すでに何らかの教材で勉強に取り組んでいるのに、同じ種類の新しい教材を買ってはいけません。
高いから効く、みたいなことはなく、要はしっかり学ぶかどうかです。
結局、過去問を解けるレベルに到達できるなら、どんな方法でも構わないのですから。
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もう一度言います。すでに教材があるなら新しく検討する必要はないですよ。
勉強せずにノウハウばっかり買うのは、良くないパターンです。
いったん教材を選んだら、「学習を継続できるなら、どれも大差ない」と信じて受講するスクールや通信教育の「練習問題」に取り組みましょう。
模擬試験は1社よりも2社、3社と受けた方が早く力が伸びますからね。
通関士に限らず、「早くアウトプットに移ること」「過去問と向き合うこと」が資格合格に近づくコツです。
- 詳しくはこちら:【通関士試験】独学で失敗しない「3つのステップ」とは?
3科目目の「通関実務」は異常な難しさがあります
通関士試験の最大のポイント、「3科目目だけ異常に難しい」ということは常に意識しておきましょう。
なぜなら1、2科目目は記憶力である程度対応できますし、穴埋め問題で点数が「かさ増し」されるからです。
一方の3科目目は「穴埋め問題」がありませんし、互いに関連して全滅するリスクもあります。
科目免除を使えない人にとって、「残りは貿易実務だけだ」というラインに立ってからが「通関士試験」の本番です。
通関士試験に合格すれば、多様な活かし方があります
通関士試験に合格した後、税関に「通関士」として登録できないなら使い道が限られる、という意見があります。
しかし、必ずしも現実を表しているとは言い切れません。
メーカーや商社に勤める人にとっても、資格手当以外のメリットがあると感じています。
日々の仕事のレベルが大きく上がります。
また、転職を検討するにしても、選択肢が増えます。
複雑化する FTA の分野では、通関士資格を取得できるレベルの知識と英語スキルを組み合わせた高度な職種が出てきているからです。
通関士として登録できないから活かせない、と短絡的に考える必要はありません。
何か一つの資格や経験だけで生きていこう、なんて時代でもないのですから。
- 詳しくはこちら:通関士試験に将来性はないの?|通関業者とそれ以外の職種の現実
質問:「通関士資格って、業界の未経験者でも活かせますか?」
ブログの読者の方に「通関士資格って、未経験者でも活かせますか?」との質問をいただきました。
答えを記事にまとめています。
それだけで食べて行ける資格ではないものの、通関業者への就職、転職だけでなく、海外営業、海外調達などで活かせる知識を体系的に学べるのが通関士資格の魅力です。
貿易周辺で仕事をしていこうと考えているのであれば、努力して取得する価値は十分にあります。
教材選びで困っているなら、通信教育と公開模試を組み合わせましょう
通関士試験の準備を始める前の段階、あるいは市販の書籍では学習が進まず、何か手を打ちたいという段階であれば、通信教育による学習を検討してみましょう。
通信教育で0から学習を積み上げていけば、網羅的に学習範囲を理解できるからです。
「通関業法」「関税法」「通関実務」と段階を踏んで学び、練習問題をこなしていけば、試験の全体像をつかめます。
とはいえ、どのような選択肢があるかわからない、ということであれば、7つの通信教育を比較検討した記事も用意していますので、予算や相性にあわせて選んでください。
大手、中手の中から、知名度と実績のある通関士の通信講座を選んでいます。