久々にTOEIC を受けた神高(かんだか)です。
あれは、2019年3月10日の第238回のことでした。
前回が、2012年1月29日(第168回)。実に公開試験は約7年ぶりです。
今回、久しぶりに TOEIC を受けるため、事前の研究をしています。
その内容を、隠すことなくお伝えします。
.jpeg)
ちなみに、2018年秋にようやく英検1級に合格しました。
4回目でようやく受かる、という……。そのくらいのレベルからの提言です
【TOEIC】久しぶりに受ける大人のあなたへ 傾向と対策
現在の形式に変わったのは2016年です。
各設問の出題傾向など、詳しいことはTOEIC 研究家ではないのでわかりませんが、リスニングセクションの最初の写真の問題が10問から6問に減ったこと、リーディングの最後にトリプルパッセージ(3つの書面の関係性から答える問題)に大きな特徴があります。
また、リーティングセクションの問題数の配分が変わり、最初の穴埋め問題が40問から30問に減っています。
結果として、従来と同じペースで解き進めると、明らかにリーディングセクションの時間が不足します。
ぼくが最初に TOEIC を受けたのは約30年前。
あの頃から時間との戦いの色が濃かった TOEIC ではあるものの、800点を超えるころから完答できるようになり、900点を超えるようになると5分前後は見直しをする時間も取れていました。
しかし、今回は残り1分から数十秒というところでようやく200問目に到達しました。
リーディングに割り当てられた時間は、従来同様、75分間。穴埋め問題のスピードは落とさないように努めたので、やはりトリプルパッセージを含む後半の問題構成が原因です。
次回、受験する時には、何よりもこの点を対策せねばなりません。
個々のやり方があるので一概には言えないものの、トリプルパッセージはまともに「選択肢を読む」→「(設問の順番に情報が出てくると信じて)本文の該当箇所をしっかり読む」という取り組み方では時間が足りないのでしょう。
英語の力を試すテストではありますが、もはや「間違い探し」、あるいは「ウォーリーを探す能力」を測るようなところがありますから、「トリプルパッセージは別のゲーム」との割り切りが必要かも知れません。
あなたも、公式問題集で時間を測りながら試行錯誤してみてください。
2019年6月21日追記:公式問題集の5冊目が発売されました。
5冊目が発売されて、書店にも並ぶようになりました。新しくなるたび、問題の質はそのままに、リスニング用のデータがオンラインでも用意されるなど、ますます利便性が高くなっています。まだ1冊も公式問題集を持たれていないのであれば、新しい順、つまりこの No. 5 から逆にそろえていくのがオススメです。
現在の方式にあわせた公式問題集は5冊発行されています。試験問題の持ち帰りが禁じられている TOEIC の場合、過去問に最も近いのがこれらの公式問題集であり、最初に取り組むべき教材となります。
.jpeg)
というか、TOEIC の場合、公式問題集が「過去問」の役割。
試験本番で問題を持ち帰れない以上、ベストは「公式問題集」です。
公式問題集は今も最初に取り組むべき教材
通関士や簿記など、いろいろな試験に挑戦してきた経験から、何らかのルートで本試験問題を事前に入手できる場合を除き、過去問を研究するのが最も効果的な試験対策だと断言できます。
ナンバリングで「 5 」が最も新しいので、順に 5 → 4 → 3 → 2 と取り組むのが良いでしょう。最近の出題傾向を知ることができます。
実際、自分もその順番で取り組んで、今は3冊の公式問題集を所有しています。
それから、以前から不満に思っていたリスニングセクションの 付属CD。手間をかけて mp3 プレーヤーに落としていましたが、「 3 」からようやくネット経由の音声ダウンロードに対応しました。
audiobook というアプリを用います。本を購入した人は、無料でスマホにリスニングのデータをダウンロードできます。
.jpeg)
無料で聴ける本もありますし、わずかな費用で聴ける月々定額の本もあります。公式問題集を買う前に試しておくと良いでしょう。
以前、自分で CD を mp3 などに変換すると、ファイルとファイルの間の時間がまちまちになる問題を経験しましたが、この audiobook で聴く限り、そのような不具合はありません。
さらに、再生速度を 1.1倍、1.2倍、などと細かく調整できるので、早聴きのトレーニングにも使えます。
今の時代、何事もこうでなくちゃいけません。
いまだに古い公式問題集が大量に出品されている
リアルな書店で購入するなら、よほど田舎の入れ替えがない店でない限り、問題はありません。
しかし、ヤフオクやメルカリ、あるいは中古本を扱うオンライン書店でも「TOEICテスト 新公式問題集 」と称して販売されている公式問題集には非常に古いものがあるので注意してください。
たとえば、セブンネットショッピングは書籍の取り扱いが長いからでしょうか。
「TOEIC 公式問題集」のキーワードで検索すると、この状態です。
「 TOEIC 運営委員会 (いつの時代……)」と書かれたものは論外ですが、「国際ビジネスコミュニケーション協会」と大きな文字で書かれたものもかなり昔の書籍です。
最新の TOEIC に対応した公式問題集や参考書には、必ず大きく「 Reading & Listening 」と書かれています。
これは、運営のIIBC (国際ビジネスコミュニケーション協会)が「 Speaking & Writing 」テストを広めようとしている事情に起因します。
ぼく自身は「 TOEIC Speaking & Writing 」を受けたことがないので、このテストについて何もコメントできません。
ただ、IELTS や英検をアウトプットの道しるべにしてきた身としては、正直、なかなかなじめないところがあります。
何より、試験会場で IIBC がチラシなどでゴリ押ししている感があるのが、なんとなく面白くありません。
なかなか浸透しないのは残念でしょうが、TOEIC のブランドで押し切らず、もっと安価に(場合によっては L&R を2回受けた人は無料にするなどのキャンペーンをしてでも)みんなに試してもらうべきでしょう。
元々 TOEIC は「マークシート形式」x「アウトプットなし」x「偏差値による傾斜配点」x「495点ずつの990点満点」という、わかりやすくてチャレンジしやすい仕組みが日本人(と韓国人)の心をつかんだと、ぼくは考えています。
これらの条件が一つでも違っていれば、ここまで普及しなかったと思います。
そのおかげで、就職活動などでも採用されてきたわけですから、導入期くらい、少し還元して欲しいものです。
何年もビジネスマンをしているので、ぼくはもう若い頃のピュアな気持ちで TOEIC に取り込めないのです。
スガシカオさんの「黄金の月」のような心境、とでも言いましょうか、はい。
まとめ:TOEIC は視力低下との闘いでもあります
人間、自分の過去を美化してしまうので、「こんなはずはない」「もっとできるはずだ」と試験中も考えてしまいがちでした。
しかし、そんな自分と冷静に向き合わなければ、TOEICのやり口(試験の構成)の罠に落ちます。実際に「できない」のですから、若いころから「できなかった」はずです。
.jpeg)
.jpeg)
とはいえ、現場の準備や運営の方々にも少し言いたいことはあります。
これはまあ、別の機会にでも……。
ああ、一つだけ、言っておきます。改善されたらうれしいので。
教室の規模(広さ、最後列と音源の距離など)とラジカセの能力(ワット数など)については、何らかの基準を設けるべきだと思います。もし、今でも基準があるのであれば、あまりに甘い。試験が終わり、使われたCDラジカセを見て愕然としました。
教室の広さと比べて、このラジカセは小さ過ぎはしませんか?
今回、ぼくの会場は大学でした。人のいない広い部屋で聴こえるからといって、人が入った状態で教室の後方まで「クリア」に聴こえるとは限りません。
音が割れたり、変に反射してはいけないのです。危ないと思えば、後列を使わず、教室を分ければいいじゃないですか。
それぐらいの受験料は払っているつもりです。
IIBC には CDラジカセくらいは、きちんとしたものを買って欲しい。
「お金を払ったんだからちゃんとしてもらった方がいい」と思うんです、ぼくは。
IPPON グランプリ、「おぎやはぎ」の小木さんの回答じゃないですけど。



最後までお読みくださり、ありがとうございました。
どんなひどい点数でも、ここに結果を掲載するつもりで受験しました。
ただ、もし、ブログが閉鎖されていたら、どうかご察しください。
2019年4月2日追記:まったく900点に届きませんでした
ということで、結果が出ました。予想以上、というか、何が起きたのか、自分でもすぐに理解できないほど点数が落ちています。昨年秋に英検1級に合格した際に、かなり語彙を増やせたと思っていました。
内心期待していただけにショックも大きい。でも、自分に向き合うしかありません。
ここで諦めるのも悔しいので、5月26日の公開試験に申し込みました。一度、暴落したところからどこまで上げられるか、誰かの参考になる記事を書きたいと思います。
2019年7月28日追記:895点、今回も900点に届かず
遅くなりましたが、5月26日の結果を掲載します。
Listening: 465, Reading: 435, Total: 895 でした。900点に戻れなかったのは残念ですが、あまりここに時間とお金を使うのも辛いので、しばらくお休みすることにします。
いずれにしても、一旦落ちたあとの50点UP ですから、公式問題集が効果的であることは間違いありません。
ぼく自身は、不安になったら英検1級を心のよりどころに、お仕事を頑張っていきます。
TOEIC公開の結果が出ました
再び900点台に戻れると思ったけど甘かった😢
しかし英検1級と不釣り合いだよなあ
ねじれ現象とでもいうのか
英検がアウトプット重視になったことでマグレ合格できたのかもしれないけど
まあ、自分のブログでも書いてますが、使うことにシフトしていかないともったいないわね pic.twitter.com/Sg6Sgqt1TT— 神高十真 (@tohma_kandaka) June 14, 2019
証拠として、スクショを
本当に困ったものです
しかも、公式問題集解いたり、割と準備したつもりだったから、始末が悪い
逃げずに、自分と向き合わないといかんな、これは#TOEIC pic.twitter.com/iAmz7SgfSX— 神高 十真【ビジタブル】 (@tohma_kandaka) April 1, 2019