こんにちは。
とあるメーカーで貿易実務に関わって20年超の神高(かんだか)です。
「貿易事務に就くには、英語力も要るんでしょう?」と部外の方から質問を受けることがあります。
はい、たしかに全く英語ができないなら、おすすめできません。
とはいえ、貿易って中学英語でも十分通用する世界なんです。
ただし、中学校までに習う英語でも「正確性」が欲しい。
具体的に、どのようなレベルかお話しましょう。
貿易事務になるには英語力も必要?【答え】中学英語でも十分、ただし……
貿易事務に必要なレベルは「中学英語」です。
といっても、その習得度合いには差があります。
ぼくの言う習得は基礎を徹底的にマスターすること。
一般的な英語の教科書には「キーセンテンス」と呼ばれる短い文章が各単元にありますよね?
「キーセンテンス」の日本語を見て、一言一句、大文字か小文字かなど含めて再現できるなら、十分すぎる適性があります。
実際に試してみましょう。
中学英語のサンプル| going を使って「彼は新しいコンピュータを買うつもりはありません」
ベネッセが用意してくれている中学生レベルの教科書サンプルを参照します。
going を使って「彼は新しいコンピュータを買うつもりはありません」を英語に書いてみましょう。
とてもシンプルな日本語ですけれど、穴埋め問題ではなく、ゼロから英文を書くのは骨が折れます。
というのも、穴埋めであれば、その前後が記憶を呼び起こすヒントになってしまうからです。
なら、おそらく間違えることはないでしょう。
しかし、「何も見ずに書いてください。些細な事でも間違えたら罰ゲームです」とされると、英語を仕事にしているぼくでもちょっと狼狽(うろた)えます
正解は「 He is not going to buy a new computer. 」
いかがですか?
白状すると、ぼくも怪しいところがありまして……。
「コンピュータ」の最後が「 -er 」か「 -or 」か、最後まで自信がありませんでした。
どちらもインターネット上でたくさん使われていますから、「 -or 」でも通用はします。
とはいえ、使用数からすれば「 computer 」を選ぶのが無難でしょうね。
もう少し難しい、中級クラスの「中学英語」も一緒に試しましょうか。
中学英語のサンプル|「彼にとって、朝早く起きることは簡単ではありません」
同じく、ベネッセがサンプルとして公開してくれている資料から引用します。
「彼にとって、朝早く起きることは簡単ではありません」を英文に変えてみてください。
何も参照せずに、です。
答えは「 It is not easy for him to get up early in the morning. 」。
このくらいの英文でも、いくつか落とし穴はあります。
たとえば
- It の最初の I を大文字にできているか
- early の綴り(スペリング)は正しいか
- morning の綴り(スペリング)は正しいか
- morning の前に the を付けているか
- in ではなく on などを使っていないか
などはゼロから英文を書けば、間違ってしまう可能性はあります。
これはぼくのような、仕事で日常的に英語を使っている人でも同様なんですよ。
まあ、そこらじゅうでタイプミスがあるような人と貿易事務の仕事をするのは大変ですが、とはいえ、それなりのボリューム(分量)がある文章をメールなどの形式で出せば、いろいろな間違いがあります。
たとえば、「 in the morning 」を「 in morning 」「 on the morning 」と書いてしまうことはありますし、そもそもそれなりのベテランでも誤って憶えているケースもありますからね。
中学英語が使えるなら、あとは「単語」「略語」「専門用語」を増やしましょう
ここまでの内容をまとめます。
「ゼロからシンプルな文章をつくれる」というのは、いくらコンピューターや動画などの学習方法が発達しようとも語学習得の基本です。
中学英語をマスターすれば、特定の仕事の分野で使われる「単語」「略語」「専門用語」を徐々に憶えていくだけで、かなりの内容を伝えられます。
たとえば、さきほどの「 It is not easy for him to get up early in the morning. 」を応用して日本語から英文をつくってみましょうか。
- 「弊社で ETD (出航予定)をこの段階でお答えするのは簡単ではありません。なぜなら~」
- It is not easy for us to advise ETD at this stage because … (適当な理由)
このようなやりとりを貿易事務として行うなら、英文はごくごくシンプルで十分。
どちらかというと、仕事の上では(適当な理由)の方が大切になります。
貿易事務は「組織」と「組織」が一緒の目的に向かって動いているので、互いの組織の中への説明に「理由」があるとスムーズに進みます。
英文メールの「組み立て」については、こちらの記事も参考にしてください。





