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【注意】簿記2級をいきなり受けるのって可能?3級を飛ばすのはおすすめしない3つの理由とは|日商簿記対策

簿記の基礎

こんにちは。

とあるメーカーで海外営業に関わって20年超の神高(かんだか)です。

日商簿記で2級をいきなり受けるのってアリなの?

と迷っていませんか?

つまり、簿記3級を飛ばしてダイレクトに合格するのは可能なのか。

フルタイムで働きながら日商簿記3級、2級と勉強してきた立場からすると……。

未経験者が簿記3級を飛ばして2級をいきなり受けるのは、おすすめしません。

  • 2回分の受験料がもったいないのでは?
  • 3級では履歴書に書けないのでは?

いろいろな思いが頭の中でグルグルまわっているかも知れませんが、ショートカットを勧めない根拠はあります。

今回は、その理由を3つ、説明していきましょう。

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日商簿記2級の難化傾向が激しいから|「いきなり2級」を避けたい理由①

日商簿記2級の難化傾向が激しい、というのが一つ目の理由です。

ぼくが簿記二級に合格したのは10年以上前ですが、その頃はまだ3級、2級を一度に受けられる程度に簡単でした。(いや、それでも2級は合格まで3回かかっていますが…(^^;)

しかし、今の簿記2級は違います。

大昔は1級の範囲だった「リース取引」や「外貨建取引(がいかだて)」「連結会計」などが2級に入っているからです。

ぼくも簿記1級の入り口あたりで挫折しているのでわかるのですが、リース取引、割引現在価値(わりびきげんざいかち)あたりの議論は1級の「商業簿記」で扱われていました。

通常の仕訳問題と違って、脳みその別の部分を使う感じなんですよね。

原理は電卓でできる程度にはシンプルで複利計算と似たような考え方ながら、限られた試験時間の中で解くのはなかなか骨が折れます。

エクセル(スプレッドシート)を使えるなら、試行錯誤でも正解を出せるのでしょうが、資格試験ですからね。

手順を憶えておかないと、時間が足りずにゲームオーバーです。

基礎的な仕訳(しわけ)問題の演習量が足りなくなるから|「いきなり2級」を避けたい理由②

基礎的な仕訳問題の演習量が足りなくなるから。

これが、いきなり2級受験をおすすめしない二つ目の理由です。

というのも、簿記3級のほとんどは仕訳(しわけ)でできていて、シンプルな仕訳問題をたくさん解くことで、簿記の感覚が身に付くからです。

前払いにはこれ、引当(ひきあて)はこっち、といった解き方のパターンがあるのですが、実際に問題を解かないとできるようになりません。

しかも、オンライン版、新形式の簿記3級が始まってから、仕訳の基本はますます重要になっています。

だから、簡単な仕訳問題を解く経験を3級なら積めます。

これが2級になると、仕訳の他にも連結会計だの税効果会計だの、仕訳以外のルールを覚える量が増えていきます。

しかも、2級の範囲には工業簿記(原価計算)もありますからね。

商簿ばかりに注力しても合格には届きません。

そして、最後の3つ目の理由は「簿記を学習するメリット」ともつながります。

日商簿記3級でもできることは沢山あるから|「いきなり2級」を避けたい理由③

日商簿記3級の範囲でも、できることはたくさんあるから。

これが3つ目の理由です。

簿記3級なんて無意味なの?という質問をときどきネットやリアルで見聞きします。

「就職、転職で評価されるのは日商簿記2級以上だ」なんて書き込みが説得力を持つからです。

実際、就職活動、転職活動の中でそう実感した方もいらっしゃるのでしょう。

しかし、「会計の知識ゼロ」と「日商簿記3級」はまったくできることが違います。

これは、メーカーで営業職やその周辺の仕事を20年以上してきたぼくの実感でもあります。

仕入、売上、経費の処理から伝票の訂正(赤黒処理)など、多くの社内の事務処理、会計処理は基礎的な簿記の知識で成り立っています。

そして、日商簿記3級程度の知識があれば、一通りの「専門用語」と「考え方」が身に付くのです。

仕事中に Google 検索するにしても、ふさわしい会計用語をいくつか知っていたら、すぐに目的の情報にたどり着けます。

だから、「簿記3級なんて意味ないよ」というノイズに惑わされず、まずは簿記3級を取ってみたらいい。

単に、「弱気な自分」がチャレンジしない言い訳を自分自身に与えているだけかも知れませんからね。

20時間~50時間程度の学習時間を取り、50パーセント程度ある合格率の壁を越えられるなら、必ず役に立ってくれます。

簿記2級をいきなり受けるのって可能?|まとめ

ここまでの内容をまとめておきましょう。

簿記に限らず、英語その他の資格試験を受けてきて感じるのは、どんな分野であっても、まずは合格を「体験」することが大切だ、ということです。

というのも、社会人が働きながら学ぶには、何かの理由、モチベーションが必要になるからです。

途中で挫折しないように、STEP BY STEP、段階的に高いところを目指したい。

しかも、なめていると、3級といえども不合格をくらってしまう。

合格率からすれば、二人に1人受かる試験ですが、逆に言えば一人は落ちる。

試験会場の教室、ざっくり言えば左半分が合格し、右半分は再チャレンジに回る程度には難しい。

基礎的、初学者向けの資格試験、たとえば英検3級、日商簿記3級、どの分野でも似たようなものです。

基礎レベルとはいえ、最低限の時間をかけないといけません。実際、現実に会計の仕事に就いている人でも、準備せずにノーミスクリアはほぼ無理でしょう。

日商簿記三級なら、テキストと問題集を各1冊仕上げる程度、20時間から50時間前後の学習時間を取りたいところです。

もちろん、働きながら、子育てしながらの勉強は大変。経験者なので、よくわかります。

休みの日くらい、ゆっくりしたい(笑)。

家族との時間は大切にしてください。もちろん。

でも、逆に考えれば、日本商工会議所は簿記の試験を通じて段階的に会計を学べるような「仕組み」を用意してくれています。

通勤時間や何となくテレビを観ていた時間を使い、ある種のゲーム感覚、コツコツ、少しずつ勉強を続けていけば、ゴールにはいつか到達できます。

働きながら簿記3級が取れるなら、「働きながら学ぶ」一つの成功体験を積めますし、2級まで到達できるなら財務部門、会計部門に仕事を求めるのに十分な自己アピールにつながります。

だから、「日商簿記3級」は「いきなり簿記2級」よりもオススメなんですよ。

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管理人の自己紹介
この記事を書いた人
Tohma Kandaka

神高 十真(かんだか とおま)
1974年生まれ
地方企業(メーカー)の海外営業職
貿易実務、英語などを一緒に学ぶビジタブル|busitable の中の人
通関士試験合格(3科目)、英検1級、TOEIC 900点-(計測中)、日商簿記2級、知財技能士2級など

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