こんにちは。
とあるメーカーで貿易実務、海外営業の仕事に関わって20年超の神高(かんだか)です。
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社会人が日商簿記3級にチャレンジする時の勉強方法って、どうすればいいんですか?
会社員と学生では、学び方が違うんじゃないかと思うんですけど…。
職場の若い後輩から、こんな感じの質問を受けました。
たしかに、会社員、社会人が働きながら勉強して、簿記3級の資格まで取る勉強法は、時間を十分に使える大学生や専門学校生とは、おのずと違ってくるでしょう。
今から日商簿記3級に挑戦するとしたら、どんな勉強方法を採るか、説明していきます。
【2023年版】簿記3級の勉強方法|社会人、会社員なら試してみたい会計の学び方とは?

勉強が本分の学生、特に専門が商業、経営の大学生や商業高校の生徒などとは違って、会社員、社会人として働きながら簿記の資格を取る。
まず、その志(こころざし)を持った自分をほめてあげてください。
実際にチャレンジする人数、意外といませんから(笑)。
商工会議所のサイトから簿記3級の試験に申し込む|オンライン試験でも大丈夫
自分を褒めたら、商工会議所のHP(ホームページ)で、次の日商簿記試験がいつ実施されるかを調べて、先に受験申込を済ませてしまいましょう。
自分で(勝手に)決意を固めたのだから、ゴールも自分で勝手に定める。
社会人の学びは、これでいいんです。
しかも、簿記3級は以前よりもチャレンジしやすくなっています。
従来の「統一試験(会場受験)」は年3回(2月、6月、11月)の開催でした。
しかし、3級と2級は2021年に入ってから ICT(情報通信技術)の発達でオンラインでも受験できるようになったのです。
しかも、「合格証の価値はオンライン(CBT方式)でもペーパー試験でも同じ」と商工会議所は認めていますから、試験を受けやすい(チャンスが増える)オンライン版の3級を活用しない手はありません。
もちろん、以下のような事情がある方は、冷静に考えた方が良いでしょう。
- 試験会場が遠く、移動に新幹線を使ったり、前泊が必要だったりする
- 試験当日、何か重要な用事が入りそう(例:急な仕事が入るかも)
- 3級の受験料(2,850円<税込>)を払うと、生活が成り立たない
逆に「いやいや、それほど劣悪な職場環境じゃないし、試験会場も在来線やバスで行ける範囲だった」ということなら、迷わず申し込んでしまいましょう。
オンライン版の受験会場を検索したければ、こちらでできます。
たとえば、ぼくの地元岡山であれば、岡山駅前の「岡山市北区錦町1‐8岡山県木材会館2階」にオンライン受験対応の「岡山駅前テストセンター」があります。
1ヶ月先以降の土曜日であれば、無理なくオンラインで予約が取れるような状況です。
もちろん、公開会場の「統一試験(ペーパーテスト)」の方が臨場感があって好きだ、どうせ同じ金額を払うなら会場受験でしょ、ということであれば、どちらでも構いません。
とにかく、社会人の試験対策では、まず「受験申し込みを先に済ませる」ことが肝要です。
テキスト(参考書)と問題集、できれば講義動画も用意する|無料でも入手可能
受験を決意して、簿記3級試験に申し込んだら、テキストと問題集、できれば講義動画を用意します。
おすすめは、無料の資料請求でもらえる最新テキスト、問題集、講義動画の活用ですが、手元に近所の書店で購入したテキストや問題集があるなら、すでに手持ちの武器を使いこなしましょう。
ただ、このとき、あまり古い参考書や、対応する問題集のないテキストを使うのは避けたい。
というのも、入門編の日商簿記3級といえども試験範囲の見直しは定期的に行われているし、勉強の途中で「これで合っているのかな?」と不安になったりするからです。
たとえば、「クレジット売掛金」について、説明がないようなテキストは古すぎます。
その点、さきほど紹介したCPA会計学院の「無料テキスト」は信頼できる教材です。
≫無料資料請求で日商簿記3級のサンプル教材(無料)をもらう方法
この関連記事では、実際に郵送で送ってもらった手順を紹介しています。
講義動画を入手できたら、一緒にテキスト(参考書)を読んでいく
CPA会計学院からサンプル教材が届いたら、講義動画(全6回)へのリンクも電子メールで届いているはずです。
その講義動画を見ながら、テキストを最後まで講師と一緒に読んでください。
イメージとしては、中学校、高等学校の基礎的な科目の授業でしょうか。
先生が一つ一つ、ていねいに一緒にテキストを読んでくれるようなレッスンとなっています。
なお、2周目(復習)は早聞き(1.5倍~2倍)しても構いませんが、1周目(初見)はできるだけ1倍で受講してください。
初めて聴く会計用語、専門用語もしっかり解説してくれるので、蛍光マーカーで色を付けながら読み進めていきましょう。
無料で入手できる簿記3級のテキストとしては、飛びぬけて丁寧な構成となっています。
簿記の試験本番までに最低20時間の勉強時間を確保する|できれば50時間
簿記3級のテキストを入手したら、勉強時間を逆算していきましょう。
いくら仕事が忙しくとも、試験本番までに20時間を確保します。
週に10時間(平日1時間、土日の合計で5時間)程度の学習時間が取れるなら2週間、週に5時間なら4週間です。
20時間は、試験本番が終わったあと「サッパリ、何のことかわからなかった……」を避けるのに最低限、必要な「インプット」の時間と考えています。
もちろん、「20時間、テキストのある机に向かいましょう」ということではありません。
通勤する電車の中、運転する車の中(もちろん、音声だけですよ)、あるいは洗濯物を干したり食器を洗ったりする家事の時間の活用も含みます。
その意味でも、講義動画、あるいは音声があると、インプット学習ははかどります。
2周目、3周目の復習に、音声や動画を活用できますからね。
ただし。
「簿記の中では最弱」の3級といえども資格試験なので、試験本番でどこまで「アウトプット」できるかが試されます。
だから、20時間のインプットが終わりかけるタイミングで「アウトプット」、つまり「問題集」にも注力します。
目安としては、さらに30時間程度あると盤石でしょう。
そう考えると、初めての簿記3級チャレンジは、1か月から2か月程度で計画したいですね。
土日(仕事が休みの日)の勉強時間を厚く、平日はゼロじゃなければOKとする

「よし、週に10時間の勉強時間を確保するぞ」と勉強を始めて、スムーズに消化できるなら素晴らしい。
「自分には簿記、会計の才能がある、オオアリ」と自信を持って良いでしょう。
ただ、新しい分野の勉強ですし、さらに働きながらのお勉強ですから、少し自分を冷静に見ておきたい。
たとえば、平日に思ったような学習時間が取れなかったとしても、自分を責める必要はありません。
ぼくも英検や TOEIC、通関士試験など、学習の継続に苦労してきたので、よくわかっています。
何事も向き不向き、個人差がありますし、家族の状況、自分の生活環境も、日々変わっていきますからね。
だから、土日(仕事が休みの日)はともかく、平日に勉強時間が取れなかったからといって、落ち込むのはもったいない。
むしろ、仕事のある平日なのに 15分、いや10分でも学習できたら、一つの成果でしょう。
たとえば、スマホやタブレットで簿記3級の講義動画を眺めることさえ立派な復習ですし、もし1問でも新しい問題が解けたなら、大きな進歩です。
学習を続けられることが、尊い。
苦しい時は、そう思いながら学びを続けましょう。
できるだけ簿記3級の公開模試を受ける|東京や大阪なら格安の会場模試あり
簿記3級の学習が進み、問題も解けるようになってきたら、できるだけ公開模試(模擬試験)を受けたい。
特に、東京や大阪、名古屋などの都市部であれば格安(2200円~)での会場試験(公開模試)も実施されていますからね。
一例として大原の公開模試(2021年11月対策)を挙げておきます。
他の受験生に混じってテストを受ける感覚を体験しておくと、試験本番でも冷静に対処できるでしょう。
何より、試験時間を学校側が計ってくれるのがうれしい。
自宅で本番同じ1時間の模試を再現するのって、よほど精神力が強くないと、できるものじゃないですから。
合格まであきらめずに簿記3級を受け続ける|不合格2回は、ふつうにあり得る
試験本番のレベル感をつかんで、会場で模擬試験を受けるほどになれば、合格はすぐそこです。
ただ、事実として日商簿記3級の合格率は約 50% という事実とも向き合わねばなりません。
つまり、ランダムに選んできた受験生10人のうち、5人は合格、5人は不合格、ということです。
だから、初めての受験で落ちたからといって、あきらめる必要はありません。
普通に、コインの裏と表が半々に出るような確率で起こる現象です。
もちろん、簿記試験の合格率とコインの裏表は、比べられるものではないでしょう。
しかし、頻度(平均的な受験生に起こりそうな確率)という意味では、コイントスの裏表と同じ。
だから、不合格が2回続くところまでは、普通にありえる(そんな人も、当然いる)のです。
3回、連続で不合格、しかもスコアが合格ラインの70点に全然足りないなら、少し自分のやり方、勉強方法を疑っても良い時期かも知れませんけどね……。
日常の仕事の中で、簿記試験の用語や知識が活かせる場面を探してみる|モチベーションアップのために
試験勉強を細く長く続けているとき、日々の仕事の中で簿記試験の用語や知識が活かせる場面を探してみる、という視点は大切です。
働きながら勉強を続けるモチベーションは、「仕事で役に立つ」という実感で変わりますからね。
営業や調達、資材など、売買に関わる部門で働いているなら、いつも使っている「売掛金(うりかけきん)」「買掛金(かいかけきん)」などの単語に具体的なイメージが与えられるでしょう。
また、総務や企画、あるいは品質管理などの間接部門であれば、「研修費」「前払保険料」などの勘定科目が具体的にどう使われているのかを知ることになります。
しかも、資格試験の勉強をすることで語彙力(ボキャブラリー)が飛躍的に上がります。
Google や Yahoo! で検索するにしても、ほんのちょっとの「業界用語」「専門用語」を知っているだけで、より深い情報にたどり着けます。
仕事上、長年疑問に思っていた仕組み(赤黒伝票処理など)がすんなり理解できたとき、「ああ、簿記検定の知識はやっぱり役に立つな」と実感できることでしょう
結果として、資格の勉強を続けるモチベーションへとつながります。
簿記3級の勉強方法|社会人、会社員なら試してみたい会計の学び方とは?|まとめ

ここまでの内容をまとめておきます。
日商簿記3級は簡単といえば簡単、難しいといえば難しい、そんな資格試験です。
社会人になって独学で勉強を始めたのち、自分の適性に気づいて2級、1級と短期間で伸ばしていく人もいます。
一方で、成績優秀で高校、大学と学業ではほとんど困った経験をしなかった人が日商簿記3級で一発合格を逃す、なんてことも起こる。
原因は、おそらく複式簿記特有の仕訳(しわけ)のシンプルさ、美しさと応用範囲の広さでしょう。
「期中の仕訳」と「決算整理の仕訳」を明確に区別し、それぞれの処理に自分なりの理屈をつけていく。
さらに仕訳がきれいに整理、集計されていく各財務諸表のイメージが頭の中にでき上がっている。
そこまで到達して日商簿記3級に合格すれば、間違いなく日々の仕事の中で「基本」と「例外」とを意識しながら、会計の知識を活かせるはずです。
日商簿記3級は、「投資する時間」と「得られる成果」のバランスが素晴らしい。
せっかくチャレンジすることを決めたのなら、ぜひ合格してください。
この記事を読んでいただいたのも何かの縁です。
遠くから、応援しています。
その点、さきほど紹介した「無料テキスト」は信頼できる教材です。




