こんにちは。
とあるメーカーで海外営業に関わって20年超の神高(かんだか)です。
通関士試験に3科目受験で合格しています。
弁護士試験や司法書士試験で知名度の高い、法律系資格スクール大手でもあるアガルートアカデミーの広告に「通関士講座」と出ていたので、「新しいな」と思い、資料請求して調べてみました。
結論としては、アガルート(agaroot)らしい「安価(業界最安値)」と「続けやすさ、挫折しにくさ」に工夫がみられる講座となっています。
「関税法」で貿易の基本知識やイメージを身に付けながら、やっかいな「通関実務」の問題にも早めに取り組むカリキュラムも良く練られています。
アガルートの通関士講座をレビュー|特徴や評判も調べてみたら…

アガルートの通関士講座で、これは良いな、と思った点を挙げていきます。
- 受講料が安く、業界最安値レベル
- Facebook を使って何度でも講師に質問できる
- 毎月1回のホームルームで講師と相談できる
- アウトプット重視の参考書、問題集の構成
アガルート通関士講座の受講料を比べてみると、とにかく安い
価格、費用だけでいえば、アガルートの通関士講座は業界最安値となっています。
- アガルート:39,800円
- フォーサイト:52,800円
- ユーキャン:59,000円
- LEC:184,500円(初学者コース)
- TAC:264,000円(総合本科生S)
LEC や TAC は通学もあるので別としても、近い内容の教材で構成されているフォーサイトやユーキャンなど、安価な講座よりも魅力的な価格帯です。
しかも、合格した人に対して「受講料の全額返金」、さらに「一万円(お祝い金)」を出す特典も用意しています。
条件は、以下の3点。
- 合否通知書データの提出
- 合格体験記の提出
- 合格者インタビューへの出演
インタビューへの出演が、この中では一番高いハードルとなりますが、すでに SNS で発信しているような人であれば、特に問題ないでしょう。
合格しさえすれば、通関士資格を無料で取得できて、さらに1万円の出演料(ギャラ)ももらえる、と考えれば、面白いチャレンジ(ゲーム)とも言えます。
アガルート通関士講座で心配な点、デメリットといえば
もちろん、アガルートの通関士講座にもデメリット、心配、不安な点もあります。
- 本試験を想定した総合模試が付いていない
アガルートの講座には、本試験を模した総合模試が付いていません。
これは、どの安価な講座も似たような状況で、あったとしても、やはり TAC や LEC、日本関税協会のような総合模試の品質は期待できません。
ですから、ものは考えようで、自分で追加(トッピング)すれば良いのです。
特に日本関税協会の公開模試は本試験のレベルに近く、新しい論点(税関が注目しているトピックス)もうまく試験問題に入れ込んできます。
日本関税協会の模試は、独学、スクールに関わらず、受ける価値があります。
アガルートの通関士講座 カリキュラム(教材構成)
基本的な情報も、一緒に確認しておきましょう。
オンライン講座(動画)のイメージが強いアガルートですが、テキスト(印刷物)も7冊、付いてきます。
- 総合講義 4冊(関税法x2、関税定率法・関税暫定措置法・その他法令、通関業法・通関実務)
- 過去問解説講座 3冊(関税法等、通関業法、通関実務)
貿易実務の基礎的な知識を含む関税法のテキストを優先し、厚く解説しているのは好印象です。
また、フルカラーでイラストや図解が多いテキストは、今どきの通信講座では当然でしょう。
過去問演習(アウトプット)に力を入れているところも、王道です。
スマホでテキストは読めないけれど、動画視聴で問題なし
印刷冊子のテキスト、問題集とは別に、電子書籍もマイページに用意されます。
ですから、参考書を持ち歩かなくとも、通勤、通学中に学習できます。
ただ、テキストの文字は小さいので、電子書籍版をスマホ(スマートフォン)で読むのは、正直、辛いです。
ただ、動画内で解説している箇所を大きく映してくれていますから、外出時のスキマ時間を使った学習は、動画視聴が基本となります。
なお、ブラウザ内に用意される動画アプリは倍速~3倍速視聴にも対応しているので、サラッと復習したい時には再生速度を上げられます。
講座受講者だけが参加できる Facebook プライベートグループもうれしい
講座受講者だけが参加できる Facebook プライベートグループで質問し放題、というのは非常に心強い。
というのも、参加しておけば、自分が質問するだけではなく、他の受講者の疑問や質問を見ることができるからです。
理解しにくい部分が出てきても、「科目名」や「テキスト(教材)のページ数」、「講義動画のチャプター名・該当の時間」も併せて書き込んでおけば、順に答えてもらえます。
また、講師の加藤佑喜(かとうゆうき)先生が月1回、ホームルームをオンラインで開いてくれるのも、学習継続という点でうれしい。
新規参入した通信講座だけに、あまり他の講座、スクールにはない素晴らしい取り組みといえます。
まだ合格者数や合格率を発表していませんが、これから教材利用者の中から合格者が増えていくでしょう。
アガルートの通関士講座をレビュー|特徴や評判も調べてみたら… まとめ

ここまでの内容をまとめておきます。
自分の話で恐縮ですが、通関士試験に4度目の受験で合格してわかったのは、やはり過去問対策と模擬試験(公開模試)の重要性です。
それから、当たり前ですが、試験本番を必ず受けること。
総合模試や試験本番を終えて、
「ああ、あの部分が足りなかったな……」
「ここの知識を強化できれば……」
と思えるレベルに到達すれば、逆に合格はすぐそこ、手の届くところにあります。
どんな手段を使ってでも、まずはそのレベルに到達し、本試験を受け続ければ、必ず合格できます。
通関士試験の合格率は10パーセントから、楽な年でも20パーセント前後。
受験を決めたのであれば、最後まで走ってゴールしてください。
アガルート以外の通関士講座の比較が気になる方は、こちらを参考にしてください。