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【2025年版】通関士の求人は少ない?「意味ないよ」と言われても挑戦すべき理由とは?

神戸港 貿易実務・通関士試験

こんにちは。

とあるメーカーで貿易実務に関わって20年超の神高(かんだか)です。

登録はしていませんが、通関士試験に3科目受験で合格しています。

通関士資格は、貿易関連で「唯一の国家資格」です。

ただ、宅建資格(宅地建物取引士)が宅地建物取引業(不動産屋さん)に属していないと登録できないように、通関士の資格も「通関業」を持つ企業(フォワーダーなど)に属していなければ、基本的に登録できません。

となると、取得しても「意味のない」、あるいは「使いにくい」資格なのでしょうか?

「 Yes 」か「 No 」か。

その答えは「求人情報」にあります。

今は、ネットですぐに検索できる時代ですから、思い悩む必要はありません。

受験勉強を頑張るあなたのモチベーション維持のためにも、一緒にみておきましょう。

通関士の求人は少ない?「意味ないよ」と言われても挑戦すべき理由とは?

インターネットが発達し、正社員の求人情報もネットですぐに検索できる時代となりました。

社名や募集職種を眺めてみると、いわゆる乙仲(通関業者)、倉庫業だけではありません。

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海運会社やメーカー、会計事務所など様々な業種が「通関士」資格を求めている、あるいは通関士資格保有者を優遇していることがわかります。

ちなみに、この検索では「入社後、通関業の資格取得をサポート」してくれる企業も検索にかかります。

だから、転職したうえで通関士の資格にチャレンジしたい、という人にも有用な情報を与えてくれます。

「入社後に、通関士資格の取得をサポートします」という企業も紹介されていますからね。

若い人は「資格を持っていなくても」中途採用されやすい傾向があります

特に若い人は積極的に募集・採用される傾向にあります。

通関士試験に合格したら、あらためて検索し、研究してみる価値はあります。

サラリーマンの年収は、「学歴」「能力」「スキル」「適性」よりも「所属している企業」や「業界」「勤務地(海外かどうか)」で決まるのが一般的です。

残念ですけれど、ね。

ですから、高い年収の仕事を狙いたい、ということであれば、先入観なしで検索結果を眺めてみることをおすすめします。

さて、では「登録している通関士」の数はどれくらいなのでしょうか。

登録している通関士は全国で8千人程度で現状維持から微増

税関が公式サイトの「カスタムアンサー」の中で説明してくれています。

あれ、意外と少ない、という印象じゃないですか?

通関士 その他 合計
2008 7,071 8,476 15,547
2009 7,187 8,312 15,499
2010 7,184 8,042 15,226
2011 7,362 8,144 15,506
2012 7,391 8,204 15,595
2013 7,585 8,257 15,842
2014 7,666 7,983 15,649
2015 7,803 8,135 15,938
2016 7,906 8,049 15,955
2017 7,848 7,998 15,846
2018 8,107 7,251 15,358
税関 通関士 その他 合計
函館 211 333 544
東京 2,499 2,153 4,652
横浜 1,047 1,047 2,094
名古屋 997 839 1,836
大阪 1,572 1,074 2,646
神戸 949 695 1,644
門司 656 809 1,465
長崎 122 199 321
沖縄 54 102 156
8,107 7,251 15,358

「登録された通関士」は、10年かけて約7千人から約8千人に増えているので微増です。

それから、通関に関わる従業員数と併せた人数は約15千人からほとんど増えていないことがわかります。

通関士を受験した方、通関業者にお勤めの方はご存じでしょう。

通関業者は保安などの理由から「通関士として登録しないけれども、通関業務には関わる者も税関に届け出る」ルールがあります。

ですから、「登録していない通関士資格所有者」もたくさんいらっしゃいます

※ こちらは税関への「届け出」のフォーマット(様式)です。

通関士の登録が地域(管轄の税関)は、「東京」「大阪」「横浜」「名古屋」「神戸」の順となっています。

天然の良港「神戸」の登録人数が「名古屋」とあまり変わらないのは、少し寂しい気がしますが、名古屋には自動車産業がありますからね。

通関士として登録して活躍したい、ということであれば、地方都市(都市圏以外であれば、港や空港の近くが多いでしょう)も選択肢になります。

生まれ育った地元(神戸や門司などの港湾都市や国際空港の近く)で3世代、協力しあいながら子育てをする、なんて選択肢も十分にアリです。

英語、会計、プレゼンなどのスキルと組み合わせるのも面白い

通関士という資格は、基本的に独立開業できませんし、通関士として登録できる業種が限られるので、広く活かしにくい側面があります。

だから、誰にでもチャレンジを勧められる資格ではありません。

しかし、実際に求人情報を検索いただければおわかりになったことでしょう。

ますます複雑化する経済連携協定( EPA )や自由貿易協定( FTA )の中で、貿易や関税の仕組みに詳しい人が活躍できる分野は、間違いなくあります。

また、EPA の専門家になろうと思えば、英語やプレゼンテーション能力、パソコン、会計などのスキルなども必要になるので、広く学ばなければなりません。

とはいえ、仕事の幅を広げようと思えば他分野でも重なる事柄ばかりなので、一般的な企業に仕事を求めている以上は、身につけておきたいことと重なります。

結局、どこを軸に仕事の幅を広げるか、だと思います。

ならば、適性のあると思える分野からが「近道」ですよね。

通関士資格を取得する中で学ぶ「貿易の知識」は法律や条約に基づく基礎的な内容なので、「応用」が利きます。

貿易に関する知識も、いわゆる「ポータブルスキル(つぶしの利く知識や能力)」になり得るのです。

自分の適性を信じて、通関士資格の取得を目指す、あるいは合格して活かしたいのであれば、是非、頑張ってください。

なお、通関士資格取得の「戦略」については、別記事にまとめています。

また、効率的で価格も安い「動画で学べる通信講座」についても、別の記事にまとめています。

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