こんにちは。
とあるメーカーで海外向けの営業に20年超、関わっている神高(かんだか)です。
もしかして、有給休暇申請の理由の書き方で困っていますか?
職場の若い人には「有給休暇、計画的にどんどん消化してね」という話をしています。
旧正月とか、クリスマスとか、アジアやヨーロッパなど、特定の地域を担当している人は、お客さんや代理店が休みのシーズンがありますからね。
仕事がキリ良く、調整できるなら休んでいいよ、って。
でも、意外と遠慮して有給を取ってくれない。
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別に隠れキリシタンの踏み絵じゃないので、本当に、計画的にどんどん取ってほしい。
会社ごとに細かいルールがあるにしても、基本的に数年働いた会社員なら、最低20日程度の有給休暇が認められているはずです。
(法律でも決まっています)
月に1回休んでも、年末にはまだ1週間程度、余る。
いざというときのための予備は、特に体調の心配がない若い世代なら、年に5日~程度でも十分でしょう。
ただ、有給申請の「理由」を書く欄が悩ましい、一種のパワハラだ、という若い人が多いこともたしか。
書類は「私用」でも、部長や課長が理由を口頭で聞いてきてうざい。
たしかに。
ぼくも、若い頃は有給取得に気後れしていた経験はありますし、正直、ぼくも今は聞く側ですからね。
そこで、どのような理由で申請するのが得策か、アイデアをお伝えします。
有給休暇の理由に悩む若い人へ|私用で申請するのは……
そもそも、有給申請に理由は必要ない、「私用」で十分、という記述がネットなどで見られます。
「理由」だけを理由に有給を認めないのは労働基準法に違反する、というのが根拠です。
「私用」と書いておくだけで十分だと。
これでもくらえ!
それはそう。
そうなんでしょうが、それでも管理職は理由を知りたい。
書類、あるいはオンライン申請に書くのは「私用」で十分ですよ。
別に会社側の人事や総務だって、記録に残す必要なんてない。
ただ、上司としては、少しだけ、口頭でいいから理由は聞いておきたい。
たとえ、多少の嘘や脚色があったとしても。
というのも、上司側はチームメンバーの状態や考え方が本当に見えないからです。
「私用は私用です」となってしまうと、
- 体調が悪いんじゃないかな……
- ご家族に手を取られる事情があるのかな……
- もしかして、転職活動、してるのかな……
間違いなく、本人にとっては余計なお世話、要らぬ心配ですが、チームの責任者としては心の準備もあります。
「課長、ちょっとお話が……」
というセリフを読んだだけで、背筋が寒くなる管理職も多いのです。
その意味で、以下で紹介するような理由での有給あれば、上司としても安心できるし、むしろ「休暇?ぜひ取ってよ」と、背中を押せるでしょう。
電気・ガス設備の修理で立ち会わないといけなくて|有給の理由①
電気・ガス設備の修理で立ち会わないといけなくて。
これが一つ目の提案です。
特に一人暮らしの方であれば、単発で休みを取るのに最も使いやすい理由でしょう。
ガスや電気設備のメンテナンスとなれば、基本、他人を部屋に入れねばなりません。
「土日では調整がつかず、どうしてもこの日に立ち合いが必要なんです」
と上司に言えば、普通は通るはずです。
ふつうは。
半休で何とかなるんじゃないの、なんてしょうもない台詞を言われたら、聞こえないふりで一日、休みを取ってください。
とはいえ、別に、本当にガスや電気の工事をする必要はないですよ。
後日、どうだった?と上司に聞かれるのが心配なら、
「ありがとうございます。予定していたのですが、結局、なおったので修理せずに済みました(笑顔)」
とか、その程度のストーリーを心の中で用意しておけばいいんですから。
たぶん、上司の方も忘れていると思いますけどね。
地元の親、兄弟姉妹、友人が上京してくるので|有給の理由②
地元の親、兄弟姉妹、友人が上京してくるので。
これが二つ目の提案です。
特に東京や大阪の都市部の企業で働いている若い方、独身の方も、この理由は使いやすいでしょう。
というのも、上司としても、本人がリフレッシュできる有益な休暇の使い方だと思えるからです。
ぼく自身、結婚前は東京や大阪で一人暮らしをしていましたが、この手を使ったことがあります。
上司側が「平日なのに、ご両親が来るんだ……」と一瞬、心の中で思うかも知れませんが、今どき、土日以外が休みの方も多くいらっしゃいます。
医療関係者で木曜日が都合よい、とか美容院のオーナーで月曜日しか動けない、とか、キリがない。
両親を引き合いに出すのは難しい、ということであれば、学生時代の親友、ということでもよいでしょう。
ガスの修理同様、これも上京してくる親友が実在している必要はありませんよ。
後日、上司から質問されたときのために、
「いや、予定していたんですが、急用が入ったみたいでリスケになって……」
程度のストーリーを用意しておけば、気兼ねは要りません。
もう一回、翌月、同じ理由で休みを取っても結構です。
学生時代の友達は、大切ですよ、本当に。
年を取ったら、ますます、そう思いますもの。
古い友人とは、会えるときに会っておくべきです。
親しい友人と海外旅行に行く計画があって|有給の理由③

親しい友人と海外旅行に行く計画があって。
これが三つ目の理由です。
理由①②は、基本的に単休、一日有給、あるいは半日有給を想定しています。
でも、数日単位の休みも取りたい。
ということであれば、「親友と海外旅行に行く計画がありまして」といった理由は抜群です。
本人の気分転換にもなるし、海外の肌感覚も感じてもらえる。
数日間の仕事の調整さえできるなら、ウェルカムの提案です。
ここで、「親しい友人と」と強調しておくことがポイント。
なぜなら、却下や時期の調整をしにくい雰囲気を出せるから。
一人旅を匂わせると、日程の調整はできるんじゃないか、と思われてしまう。
やくざ映画とかであるでしょう?
「わたしは構わないんですが、親分がなんとおっしゃるか……」
この脅し文句は、相手が親分と交渉できないことを前提に、勝手に悪い想像させることが目的です。
「私は構わないのですが、副社長がなんとおっしゃるか……」
も同様です。
言われた側は、勝手に親分の影、起きてもいないことにおびえることになります。
旅行を計画している「親しい友人」と交渉する術(すべ)をあなたの上司は持っていません。
この要望を断ることで、あなたと友人の関係が悪化したら申し訳ない。
そんな想像を勝手に膨らませてくれるので、第三者を交渉の中で挙げるのは、交渉術として秀逸です。
有給休暇の理由に悩む若い人へ|まとめ

ここまでの内容をまとめておきます。
ちなみに、50歳を超えるくらいになると、有給申請の理由には困りません。
- ちょっと体で気になることがあって。健康診断のために休ませてください。
- どうしても家人に頼めない子供の学校行事がありまして……。
- 老親が急な体調不良で病院に連れていかねばならず……。
あまりハッピーではない理由も増えてくるので、若い方のように海外旅行に行く予定がある、とか、そういう理由は使いにくい。
バカンスに出たいのはやまやまですが、それはなかなか、ね。
ただ、途中でもお話したように、全部が全部、本当である必要はありません。
たとえば、「親が急な体調不良で」を使うとき、実際に病院に連れていくほどではなくとも、このカードは使って構いません。
話を盛ることが後ろめたいなら、
「午前中、付き添っていたら、思いの他、回復したので、あの日は家でゆっくりしてもらいました。お気遣いいただいて、ありがとうございます。」
くらいの言い訳を、後日、上司に聞かれたときの対策として心の中に用意しておけば十分です。
パワハラとか有給とか、やっぱり、時代は変わっているんです。
年間20日の有給休暇があるなら、いざというときのために数日だけ残して、計画的に使ってしまいましょう。
月に1日使ったとしても、一年で使いきれないんですから。
特に若い人には、どんどん計画的に有給休暇を取ってもらうことで、長く気分よく仕事を続けてほしい、と心から思います。
あなたの上司も、きっとそう思ってくれていると信じたい。


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