こんにちは。
とあるメーカーで海外営業に関わって20年超の神高(かんだか)です。
中村信仁(著)「営業の魔法」という本をこれまで何度も何度も読んできました。
読むたびに、社会人になった頃の初心を思い出し、さらに新しい気づきも得られるストーリーだからです。
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もしかして、研修などで「営業の魔法」の感想文を書くためのネタを探していますか?それなら、ちょうどお役に立てそうです。
今回は、社内の研修その他でこの書籍の読書感想文を書かなければならなくなった「あなた」に、5つのヒントをお伝えしましょう。
最後に、「小笠原くんの師匠である紙谷(かみや)さんは、結局、何を売っていたんだろう」という、ぼくなりの推理もしています。
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- 「営業の魔法」の感想文を研修で書かなければならないあなたへ|紙谷さんは何を売っていたのか?
- 商品知識、社内の事情をきちんと頭に入れていること|小笠原くんの成功の理由①
- 初めての訪問でも1時間居られる雑談力があること|小笠原くんの成功の理由②
- 年上の男性、女性に好かれる雰囲気を持っていること|小笠原くんの成功の理由③
- 働きながら学ぼう、という姿勢を持っていること|小笠原くんの成功の理由④
- 自社の製品、サービスにゆるぎない自信があること|小笠原くんの成功の理由⑤
- 結局、紙谷(かみや)さんは何を売る営業マンだったのか?|勝手に推理
- 「営業の魔法」は海外営業、海外調達でも役に立つ内容
- 「営業の魔法」の感想文を研修で書かなければならないあなたへ|まとめ
「営業の魔法」の感想文を研修で書かなければならないあなたへ|紙谷さんは何を売っていたのか?

本題の前に。
もし「営業の魔法」を書籍(印刷物)だけで読んで感想を書こうとしているなら、ぜひオーディオブックでも聴いてみてください。
悪いことは言いません。
紙谷さん、小笠原くん、そして園長先生と、すべての会話に命が吹き込まれます。
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ぶっちゃけ、国内向け営業、海外向け営業、どちらでも使えますし、意外と BtoB(会社対会社)の仕事でも使えます。
また、電子メールの文章構成を考える上でも、ヒントが得られるような良書なんですよね。
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商品知識、社内の事情をきちんと頭に入れていること|小笠原くんの成功の理由①

小笠原くんが成功した第一の理由、それは「商品知識、社内の事情をきちんと頭に入れていること」です。
「魔法その11・肯定暗示話法(こうていあんじわほう)」の最後、小笠原くんは幼稚園を訪問して空気清浄機を初めて受注します。
ただ、このクロージング(注文を決めるまでの会話)が圧巻なんですよね。
というのも、決定権者(デシジョンメーカー)の園長先生の質問に全て即座に「言い切り」で答えていくからです。
- 設置にかかる時間(7台だから3時間でじゅうぶん、など)
- 人気の色と顧客の嗜好(ライトブルーが選ばれる理由は…)
- リースと買取の違い(保証期間、内容に差があるか)
- フィルターの定期交換などのメンテナンスについて
紙谷さんから「肯定暗示法」を使うように提案されてすぐ、入社半年の新人である小笠原くんがこれだけの内容に即答できる。
実際、若い営業マンとしては、かなり優秀でしょう。
ぼくも、メーカーの営業の端くれなので、よくわかります。
たとえば、設置にかかる時間、なんて営業部門が自分の裁量で答えるのはよほど社内の事情がわかっていないと難しい。
ましてや「7台だから3時間で十分です」なんて、製造部門やサービス部門の事情にかなり詳しくないと明言できるものではありません。
「営業マンなのに、なんで勝手に作業時間を約束してくるんだ!」なんて他部門のベテランに怒られたりしますからね(笑)。
もちろん、小笠原くんが勤めるコンプトン工業の教育システムが非常に優秀で、お客様との想定問答が網羅されているのかも知れません。
ただ、そうだとしても、きちんと頭に入れている、ということが素晴らしいわけです。
初めての訪問でも1時間居られる雑談力があること|小笠原くんの成功の理由②

初めての訪問でも1時間居られる雑談力があること、これが二つ目の成功の理由です。
「営業の魔法」の舞台設定は、1990年代後半から2000年前後だと思われるのですが、この当時でも訪問販売のハードルは低くなかったはずです。
個人情報保護がまだ緩い時代とはいえ、です。
それなのに、小笠原くんは、初めて訪問する会社や幼稚園などで上げてもらい、お茶を出されて商品説明をしないまま会話に応じるくらいの雑談力がある。
「営業の魔法」の中で語られている「二者択一話法(にしゃたくいつ)」や「推定承諾話法(すいていしょうだく)」をすぐに使いこなしていることから、もともと口は達者なのだろう、と思われます。
とはいえ、中に通してもらい、さらに仕事と関係ない話ができる、ましてやお茶まで出してもらえる、というのは大きな才能です。
これは、「第三の理由」にも通じるアドバンテージです。
年上の男性、女性に好かれる雰囲気を持っていること|小笠原くんの成功の理由③

年上の男性、女性に好かれる雰囲気を持っていること、第三の理由はこれです。
おそらく小笠原くんは、年上の男性、女性に話を聞いてもらいやすい雰囲気をまとっている。
おやじキラー、なんて能力です。
幼稚園での初受注の一件、あるいは初めてアポが取れた事務所のくだりでも、そうとしか思えません。
園長先生に、長居しても嫌われることなく、むしろ話をしてもらえるくらいですからね。
実際、ぼくのまわりにも居るんですよ。
中小企業の社長や重役に、いきなり気に入られる営業マン、というのは。
若くても、あるいは中年でも同様です。
単なるちょうちん持ち、だと思うじゃないですか。でも、違う。
なにもお酒やゴルフの付き合いが良いとか、そんな下世話な理由ばかりじゃありません。
第一印象から、年配の方から信頼される、というか、向こうから応援したくなる雰囲気を持つ若者、というのは男女を問わず、一定数、存在します。
その長所を自覚して営業の仕事に取り組むことで、成果につながりやすくなります。
小笠原くん自身、徐々に自分の長所に気づいていったのではないでしょうか。
働きながら学ぼう、という姿勢を持っていること|小笠原くんの成功の理由④
働きながら学ぼう、という姿勢を持っていること、第4の成功の理由はこれです。
小笠原くんは入社してすぐ、休みの日はビジネス書を読んでいた、というエピソードが紹介されます。
その後、営業で契約が全く取れず(ゼロ)、生活もすさみ、勤務時間中に喫茶店でハードボイルド小説や雑誌を読むような状況に追い込まれるわけですが。
しかし、それでも休みの日や仕事が終わってから勉強しようとする姿勢を元々持っていた。
独り暮らしの寮、あるいは社宅(アパート)でコツコツと努力はしていたらしい。
結果として、カフェで偶然であった紙谷さんの営業トークの実演のすばらしさに気づくことができ、さらに直接、師匠に教えを乞うという、ちょっと危ない(笑)行動にもつながるわけです。
勉強していなければ、おそらく紙谷さんのスキルに気づかない。
自分自身の話で恐縮ですが、フルタイムで仕事をしていると、休日や余暇に何かを勉強しよう、という意欲はわかないものです。
最終的に、40歳を超えての英検1級や日商簿記2級などにも合格しましたが、それも年齢を重ねてのこと。
若い頃の資格試験の勉強は、失敗続きで、基本的には始めてはやめての繰り返し。
ましてや、家族が増えると、楽しくて苦しい時間を言い訳に年月が過ぎていきました。
たまたま継続できた英語や簿記だって、何年もかかってようやく何とか形になった、というありさまです。
……ごめんなさい、小笠原くんの成功の理由、そして読書感想文のネタに話を戻しましょう。
自社の製品、サービスにゆるぎない自信があること|小笠原くんの成功の理由⑤

自社の製品、サービスにゆるぎない自信があること、これが5番目の成功の理由です。
自分が勤めている会社の商品に100%の自信があります。
こう言えたら、営業担当は幸せだと思うんです。
しかし、実際は違うんじゃないかな、うん。
そもそも、そんなものがあればマヤカシでしょう。
あらゆるサービスや商品には、メリットもあればデメリットもある。
予想を超えた不具合や故障などもあります。
クレームはあるし、リコールだって起こる。
そもそも誰にでも、どんな会社にもオススメできるサービスや商品があるとしたら、逆に誰の役にも立たない代物ではないでしょうか。
毒にも薬にもならないんですから。
その点、小笠原くんは自社の空気清浄機を必要とするであろう人や組織に適切に勧めている。
しかも、確固たる自信を持って、です。
こうなると、紹介された方も「なるほど」と納得できます。
「家庭用の空気清浄機ではこうはいきませんよ」とプライドを持って紹介している点が小笠原くんの営業マンとして優れた点です。
さて、ここまでで「小笠原くん」が成功した理由を見てきました。
それでは、師匠の「紙谷さん」の扱う商品、サービスとは一体、何だったのでしょうか?
結局、紙谷(かみや)さんは何を売る営業マンだったのか?|勝手に推理
小笠原くんの師匠、紙谷(かみや)さんは敏腕営業マンとして登場します。
しかし、物語の中で紙谷さんの勤め先はおろか、扱う商品やサービスは最後まで紹介されませんでした。
そこで、紙谷さんが扱っていた、かも知れない商材が何であったかを推理してみましょう。
ヒントになるとすれば、以下のような情報です。
- 紙谷さんが午前10時頃の喫茶店で相手にした顧客は10歳以上年配の男性だった
- 田中と名乗る「顧客」の男性は、挨拶して名刺を紙谷さんに渡していた
- その顧客と契約した直後、「これから頑張りましょうね」と握手をした
- 二冊のバインダーを使ったクロージング(契約)に2時間をかけていた
- 紙谷さんの勤務先は山手通りを抜けて中野通りあたりにある
- 仕事用のノートパソコンからメールを送れる時代設定(2000年前後?)
- 連絡方法としてスマホや携帯電話が出てこない時代設定(1990年前後?)
- セールスインセンティブ(成績上位のご褒美)がハワイ旅行(豪華!)
- 著者の中村信仁(なかむらしんじ)さんは1961年生、ブリタニカ(百科事典の会社)の営業マンだった
さっぱり、わかりません(笑)。
ますます、混乱してしまいます。
ですが、以上の情報からすると、紙谷さんが販売していたのは以下のような特徴を持つ商品(サービス)と考えられます。
- 喫茶店でまわりに聞かれても構わないクリーンな商品
- 若者よりも比較的、年配の人が必要とする商品
- 契約後に「これから(一緒に)頑張りましょうね」というような商品
- 対象顧客が名刺を持っているような商品(個人事業主など)
以上から考えられるものとしては、たとえば
- 不動産投資
- 太陽光発電への投資
- 証券や株への投資
- 英語や資格の学習サービスや教材
- 個人事業主向けの保険
といったところでしょうか。
時代背景からすると、インターネット回線とかオフィス向けのビジネスフォン(事務所用の内線電話)なんて可能性もあります。
ただ、「これからがんばりましょうね」という挨拶からすると、電話やネット回線はちょっと違うのかな、とも感じます。
また、著者の中村信仁さんが扱われていたであろう百科事典(エンサイクロペディア・ブリタニカ)の可能性も考えてみました。
しかし、それでは喫茶店で「改めまして、紙谷といいます」と名刺を交わすところがシックリきません。
あらためまして、ですからね。
そこで、インセンティブ(成績上位のご褒美)がハワイ旅行、という豪華さから、やっぱり不動産投資とか、そういったところが本命かな、と予想しています。
「営業の魔法」は海外営業、海外調達でも役に立つ内容
「営業の魔法」は海外営業、海外調達(購買)でも役に立つ内容となっています。
というのも、言葉が英語その他の外国語になろうとも、気持ちの変化、考え方の移り変わりは人種や国を越えて共通の部分があるからです。
たとえば、「二者択一話法」や「推定承諾話法」を使うための英語表現は決して難しいものではありません。
たとえば、英語でやりとりするにしても、
もし装置の横に冷却器を設置するとすれば、空冷式、水冷式のどちらが使いやすいですか?
If a cooler is to be installed next to the device, which is convenient, air-cooled or water-cooled?
と質問をして「いや、仮定の話をしないでください!」と怒り出す客はいないでしょう。
逆に答えやすくて、返答のハードルが下がるはずです。
こうしてお客様の声をヒアリングし続けることで、客先の考えているイメージをつかむことができます。
逆に資材や調達の立場であれば、この心理を知っておいた方がいい。
あまりに勝手に話を営業担当者が進めるようであれば警戒すべきだからです。
推定承諾話法をあまりに繰り返すようなら「ちょっと待て!(心の声)」と。
「この点をクリアにしてから、次のステップに進みましょうか」と提案することで、会話をクールダウンし、いったん整理することができます。
個人であれば、外車や高級アパレルの衝動買いを防ぐ効果も期待できるでしょう。
「営業の魔法」の感想文を研修で書かなければならないあなたへ|まとめ

ここまでの内容をまとめておきましょう。
- 「営業の魔法」の感想文を研修で書かなければならないあなたへ|紙谷さんは何を売っていたのか?
- 商品知識、社内の事情をきちんと頭に入れていること|小笠原くんの成功の理由①
- 初めての訪問でも1時間居られる雑談力があること|小笠原くんの成功の理由②
- 年上の男性、女性に好かれる雰囲気を持っていること|小笠原くんの成功の理由③
- 働きながら学ぼう、という姿勢を持っていること|小笠原くんの成功の理由④
- 自社の製品、サービスにゆるぎない自信があること|小笠原くんの成功の理由⑤
- 結局、紙谷(かみや)さんは何を売る営業マンだったのか?|勝手に推理
- 「営業の魔法」は海外営業、海外調達でも役に立つ内容
- 「営業の魔法」の感想文を研修で書かなければならないあなたへ|まとめ
「営業の魔法」はフルコミッション、あるいは大きな成果報酬のある営業職が主人公の本ではありますが、資材、品質管理、製造部門など、あらゆる部署で働く人に役立つ内容となっています。
仮に、あなたが貿易実務の仕事に就いているとしましょう。
ならば、日常的に発生する英文メールによる船積み納期の調整に「二者択一話法」を使ってみてください。
きっと、その効果に驚くはずです。
「A案で構いませんか?(YES、NO)」と確認するよりも、「A案、B案、どちらの船に載せましょうか?」と質問することで、メール発信者の望みに近い回答をいち早く簡単に得られます。
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A案、B案が、紙谷さんのいうところの「引例(いんれい)」ですね。
もちろん、A案、B案とも自分が望まない引例を使ってはダメですよ。
(サンプルの電子メール文例<日本語・英語>)
「予定していた船は神戸港を抜港することが決まりました。従い、PLAN-A、PLAN-B のどちらかを選んでください。」
Unfortunately it is decided that the originally scheduled ship will pass through Kobe Port. Therefore, please select PLAN-A or PLAN-B instead.
- PLAN-A: ETD Kobe, Japan XX/XX/XX – ETA Shanghai ??/??/??
- PLAN-B: ETD Kobe, Japan YY/YY/YY – ETA Shanghai ??/??/??
二択で書くと、相手側は選びやすいし、まったくダメなら PLAN-C を逆提案してくれますからね。
ぜひ、日常的な仕事でも有効活用してください。
それにしても、「営業の魔法」のラジオドラマは素晴らしい。
オーディオブックの小笠原くん(声:西村真二さん)と紙谷さん(声:小墨カフロさん)のかけあいは実に心地よく、スピードを上げて長時間、イヤホンで聴いても十分に楽しめるものです。
しかも、標準の速度で聴くと、早聞きで素通りしていたところで感銘を受けるから不思議ですね。
オーディブルの「営業の魔法」はスマホアプリでも聴けますから、通勤の途中や散歩をしながらでも営業の基本を学ぶことができます。
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