こんにちは。
とあるメーカーで貿易実務に関わって20年超の神高(かんだか)です。
日本のコンテナ船社「 ONE 」が属する海運アライアンス – The Alliance (ザ・アライアンス)が5月、6月の減便継続とサプライチェーンの確保をプレスリリースしています。
公式の日本語版がなさそうなのと、貿易、物流に関わる方に役立ちそうな英語表現が含まれるので翻訳してみました。
日本人が書きたいビジネス英文レターの一つのカタチ(形式、フォーマット)が、ここにあります。
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Let us manage this crisis jointly and stand together.
詳しい運航スケジュールは、英語の原文を参照ください。
void(無効、空) とされたループ(定期運航)が欠航になります。
【貿易】ONEを含むザ・アライアンスが2020年5月以降の運航予定を発表
2020年5月以降の運航予定のプレスリリース(スケジュールの箇所)
- Asia and North Europe
The FE2 and FE4 loops will be merged from week 19 to week 26, the combined service will be named as FE2, and its rotation will be as follows:
- Pusan – Shanghai – Ningbo – Yantian – Singapore – (North Continent Ports rotation subject to berth
window availability) – Singapore – Pusan
アジアと北ヨーロッパの運航スケジュールについて説明しています。 FE2 と FE4、二つのループ(定期的な運航)を統合して FE2 として運航します、という内容を述べています。
2020年5月以降の運航予定のプレスリリース(レターの最後の部分)
the above-mentioned は「上掲の、上記の」で使いやすい
the above-mentioned は英文レターやメールで使いやすい表現です。
サービスは「運航計画」や「運航」そのものを表しています
サービス( service )は無料の奉仕、ではなくて「運航計画」や「船の運航」そのものを表しています
effectively は「効果的な」と「実質的な」の意味があります
effectively は「効果的な」と「実質的な」の意味がありますが、ここでは「効果的な」でしょう。
uncertain times は複数形なので「不確定な時間」ではなく「時勢、情勢、時代」
uncertain times は複数形なので、「時間」ではなく「時勢、情勢、時代」を表していると考えられます。
「変わらぬご支援とご理解」の決まり文句は便利です
「変わらぬご支援とご理解」の決まり文句は便利です。
欧米人はあまり書かないですが、我々は日本人なのですから書きたいように書かせてもらいましょう。
日本人(日本企業)は、締めでこう書きたいんです。
英文レターやメールの中で、challenging は difficult や severe の言い換えとして使えます。
「 manage 」と「 stand 」は海運業界ならではの使い方でしょう
ちょっと泣ける言葉で、今回のレターは終わります。
船の世界では manage が「舵取り」、stand が「前進の姿勢を保つ」ことを意味するので、おそらく意味をかけています。
英語には元の意味が分からなくなった「海運ビジネス」由来の表現って、たくさんあります。
quarantine(検疫)とか、ね。
【貿易】ONEを含むザ・アライアンスが2020年5月以降の運航予定を発表|まとめ
ここまでの内容をまとめます。
貿易、物流に関わる仕事の方は、国内の運送業同様、非常に重要な仕事を担っておられます。
なぜなら「ヒトを動かさないために、モノを動かし続けることが大切」だからです。
物資が少ない、と感じれば、多くの人はパニックになり、余計な行動、移動をするようになる。
これは生存本能に従っているだけなので、避けられないですよね。
だから、マスクや医療品だけでなく、日常生活に必要な物品や食料を輸出入されている方の仕事は尊いのです。
厳しい環境の中で貿易、物流関係の仕事をされているすべての方に感謝。
本当に、ありがとうございます。