先日、職場の後輩から、「この注文書に書いてある STG って三文字は何ですか?」との質問を受けました。
実際の書類を見せてもらうと、英国向けの輸出インボイスの通貨の場所に「 STG 」と書いてある。
ああ、これは「スターリングポンド」「英ポンド」の略表記で、通貨単位の「 GBP 」と一緒だよ、と伝えました。
ただ、「なぜ、STG なんです?」という質問にはすぐに返答できなかったので、貿易実務の参考書で調べてみました。
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今回は、ついでに貿易実務で使う「国際通貨」単位について、整理してみましたよ。
【貿易】STGが何故英ポンド?主要な国際通貨の略語もついでに憶えちゃえ!
STG は pound sterling (ポンドスターリング)の略語で、イギリスの通貨を指します。
一文字で略すと「£」です。
ちなみに、「 sterling 」は「英貨」、あるいは「真正な」「立派な」とも訳される英単語で、古英語では「小さい星印」を指すのだそうです。昔の通貨は金や銀の含有量が決められていて、そのしるしに星を付けたとか。
その英国ポンドですが、かつては世界の基軸通貨でしたが、現在は米ドル( USD )、ユーロ( EUR )、日本円( JPY )に次いで4番目に多く外国為替市場で取引されている、と wikipedia(英語版)にあります。
貿易実務は「特定の二者」の間の取引なので、過去の慣習がそのまま続く、ということはよくあります。
この STG もその類で、別に通貨の表記に GBP (Great Britain Pound)を使っても良さそうなものですが、過去の注文書や契約書が STG 表記であれば、船積書類もそれに合わせて作成することになります。
新しい取引(引き合い、見積依頼)であれば、自社からの見積書には GBP を使うでしょうけどね。
長年取引がある相手とのやりとりですから、古き良き(?)時代の貿易を思い出させてくれるような、懐かしい響きもあります。
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ところで、通貨の省略した3文字、製造業ではおなじみのISO(国際標準化機構)が定めているって知ってましたか?
貿易実務では「主要な通貨」と「自社が使っている通貨」を憶えておきましょう
メーカー、製造業であればなじみのある国際標準化機構( ISO、アイエスオー )は、通貨の略表記も ISO 4217 で定めています。
- USD: 米国ドル、米ドル( US Dollar )
- EUR: ユーロ( Euro )
- JPY: 日本円( Japanse Yen )
- GBP: 英国ポンド( Great Britain Pound )
最低限、これらは憶えておきましょう。日本円で見積(みつもり、価格提示)し、輸出するケースもありますからね。
次に、アジア地域との取引で使う機会が多いであろう通貨を挙げます。
- CNY: 中国人民元( Chinese Yuan = 中国元に由来、RMB も慣習的に使われます)
- HKD: 香港ドル( Hongkong Dollar )
- KRW: 韓国ウォン( Korean Won )
- TWD: ニュー台湾ドル( New Taiwan Dollar、NTD や NT$ 表記も慣習的に使われます )
- SGD: シンガポールドル( Singapore Dollar )
- THB: タイバーツ( Thai Baht )
このあたりが、USD 建(だて)や JPY 建の取引以外で使われる主要メンバーでしょう。
もちろん、世界的に「主要通貨」と呼ばれるものもあります。以下の4つは主要8通貨のメンバーに数えられていて、為替市場での取引も比較的大きい通貨です。
- AUD: オーストラリアドル
- NZD: ニュージーランドドル
- CAD: カナダドル
- CHF: スイスフラン
ただ、よほどの大手企業を除いて、自社が取引している顧客、サプライヤーは限られるでしょうから、まずはその地域の通貨を憶えておきましょう。
INCOTERMS 同様、よく使うものからで充分です。
中国との取引では RMB (人民元)の略表記を使うこともあります
中国との取引では RMB (人民元)の略表記を使うこともあります。
船積書類で使われることもありますが、「現地でいくらだったから米ドル換算でいくら」といった電子メールでのやり取りでも多く見られますね。
たとえば、「現地のホテルの相場は RMB XXX = USD *** くらいだが予約して良いか?」など。
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RMB は Renminbi に由来していて、漢字で書けば 人民幣(じんみんへい)です。
ちなみに、中国に出張すると RMB(CNY) は通貨の前に日本円と同じく¥(円の記号)を使った領収書を受け取ることがあります。
これも CNY や RMB の別表記ですね。
まとめ:国際通貨単位の表記は「商習慣」で決まることも多いです
今回の内容を簡単におさらいしておきましょう。
- 【貿易】STGが何故英ポンド?主要な国際通貨の略語もついでに憶えちゃえ!
- 貿易実務では「主要な通貨」と「自社が使っている通貨」を憶えておきましょう
- 中国との取引では RMB (人民元)の略表記を使うこともあります
- まとめ:国際通貨単位の表記は「商習慣」で決まることも多いです
RMB と CNY など、国際通貨単位の表記の違いは「商習慣」でうまくいっているなら、あえてイジる必要はないでしょう。
輸出者、輸入者が理解していて、きちんと貨物が引き渡されて代金が支払われているなら、目的は達しています。
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ISO と違うとどうも気持ち悪い、ということなら、新しい取引(見積や契約)などで CNY で提案するのも一つの手ですけどね。
貿易実務って、こんな細かいことまで「商習慣」で変わってくるところが、面白いところですよね。
本日はお越しいただき、ありがとうございました。
最後に、もしあなたが貿易実務に関わって日が浅いなら、これだけは読んで帰ってください。
きっとお役に立てます。







