こんにちは。
とあるメーカーで貿易実務に就いて20年超の神高(かんだか)です。
職場の後輩から「船積書類(読み方:ふなづみしょるい)を作る時にタイプミスや書き間違いをしませんか?」と聞かれました。
そりゃ、しますよ。
油断したら、ボロボロのガタガタです。
船積書類といえば、主要なものは以下の3つです。
いずれもエクセルで作成できるのですが、40歳を過ぎてからというもの、視力の衰えでタイプミスに気付かないことがしばしばあります。
だから、お願いできる時は若い人に頼んで、ドキュメント類は作成してもらうようになりました。
もう、時代です。お願いします。
ただ、目が良いはずの若手、後輩も時々、書き間違いが見つかるので、ちょっとした工夫を伝えました。
書類をつくる時にミスを防ぐための、簡単だけど効果的な方法です。
なお、船積書類は Excel で作業する前提でご紹介します。
【貿易】船積書類のタイプミス、打ち間違いを減らすための工夫3選|打たないで済むなら……

置換機能( Ctrl + H ボタン)をできるだけ使う
エクセルの置換(ちかん)機能を使う。
キーボードを打たないで済むなら、打たないに越したことはありません。
これこそが、最も効果の大きい「打ち間違い」防止策です。
しかも、メーカーや商社で一定の商品を限られた取引先に輸出(輸入)するなら、船積書類は一定のパターンに収束するケースが多い。
極端な例だと、
- 日付(船積や書類作成日)
- 商品番号
- 契約番号
- L/C(信用状)番号
などを「置換機能」で書き換えるだけで船積書類一式が完成、なんてことさえあります。
あなたがいくらタイピングを得意としていても、繰り返しカタカタとタイプするのは、間違いのもと。
何十回も同じことを繰り返せば、ハインリッヒの法則よろしく、そのうち何回かは間違えてしまうのが人間です。
タイピングが苦にならないくらい事務処理に長けている人こそ、「置換機能」を活用して欲しい。
起動も一瞬なんです。
Windows パソコンであれば Ctrl ボタンを押しながら「 H 」ボタン、Mac(アップル)で作業するのであればコマンドキー( ⌘ マーク)を押しながら「 H 」を押すと、「置換」の窓が出てきます。
「変更前」の箇所を「変更後」のデータで順々に書き換えていきましょう。
コピー&ペースト( Ctrl + C ボタン, Ctrl + V ボタン)を使う
コピー&(あんど)ペースト機能を使う。
書類のミスを防ぐ二つ目の工夫はこれです。
ぼくが貿易実務を始めた20数年前はまだまだ手書きの書類やタイプライターが使われている時代でした。
まあ、タイプライターといっても、さすがに電子式でしたけれどね。
IBM(レックスマーク = LEXMARK )のロゴが付いた電子タイプライターにテンプレート(ひな形)を記憶させることで、文書作成の効率化を図ったものです。
記憶媒体も、今は骨董と化した 3.5 インチのフロッピーディスクでした。
しかし、時代は変わって様々な書類がエクセル( Excel )化、電子化されました。
また、外部から届く文書や情報も PDF( Adobe = アドビのピーディーエフ形式) 化されるようになりました。
銀行のオンラインシステムですら、L/C( Letter of Credit、信用状) の文言を文字情報付きの PDF に変換してくれる、なんて便利な時代です。
ならば、コピー&ペースト(コピペ)機能を使わないのは、もったいない。
100%、転記ミス、タイプミスを回避できるのですから。
信用状のオリジナル情報から要点をコピーできるなら、タイプミスの心配とはオサラバです。
なお、Windows パソコンなら Ctrl + C ボタンでコピー、Ctrl + V ボタンでペースト(貼り付け)できます。
Mac なら、コマンドキー ( ⌘ マーク) +C(コピー)、コマンドキー+V(ペースト)と同様です。
プリンターから紙に印刷して冷静に見直す
プリンターから紙に印刷して冷静に見直す。
これが3番目の書類作成ミスを防ぐ工夫です。
極めてアナログな手段ですが、思いのほか、効きます。
なぜなのでしょうね。
印刷することで、客観的に書類を眺めることができるからでしょうか。
あるいはフォントの微妙な陰影が、液晶と印刷物では違うのかもしれません。
画面上では見つけられなかったミスタイピングを印刷上で見つける、という経験を何度もしています。
また、印刷物ならA4 の書類を A3 サイズに引き延ばしてチェックすると、多少は目が楽になります。
A3 のプリンタが無ければ、拡大して裏表に印刷する、なんて手段も有用でしょう。
いずれにしても、紙をケチって郵便、あるいはクロネコヤマトや佐川急便で送りなおすなら節約になりません。
これくらいの経費は、紙を中心に仕事をしているので大目に見てもらいましょう。
【貿易】船積書類のタイプミス、打ち間違いを減らすための工夫3選|まとめ

ここまでの内容をまとめておきましょう。
信用状取引( L/C )の書類は銀行がチェックしてくれるので、なんとなく気が緩みがちではないですか?
ぼくは、ついつい、自分に甘くなっていました。
ディスクレ( discrepancy )を回避できているなら、まあいいか、みたいな。
ただ、いくつかの面倒を経験して、やっぱり書類のチェック、見直しは大切だな、と思うようになりました。
ぼくの扱う貨物(産業機械の一種)ならば、以下の二つは間違えるととても面倒です。
ケースマークは、自社工場、倉庫内で張り替えできるうちはまだマシですけれど、既に港や保税倉庫に入ってしまった貨物の貼り換えをお願いするのは気が引けます。
誰かにご足労をお願いせねばなりませんからね。
しかも、その理由が前回の書類の変更忘れなんてしょうもない内容だった時は、本当に情けない気持ちになります。
B/L( Bill of Lading )の書き間違いも手間がかかります。
オリジナルの3通を揃えて船会社(あるいは代理店)に送り返して、全部を訂正してもらわねばなりませんからね。
Beneficiary Certificate(ベネサート)等の理由で、1通でもオリジナルを客先に向けて発送していれば、その1枚を取り戻すハメになります。
あー、考えるだけで面倒くさい(笑)。
キーボード配列の共通性、類似性を挙げるまでもなく、パソコンは「タイプライターにたくさんの自動化機能が追加されている機械」です
世界的な IT 企業の IBM ももともとは International Business Machines Corporation の略だったくらいですから、パソコンは「書類作成に役立つ機能を取り入れながら発展してきたタイプライター」ともいえます。
今回、紹介した置換( Ctrl + H )やコピー&ペースト( Ctrl + C, Ctrl + V )を活用することで、ミスの少ない船積書類作成ができるようになるはずです。



