新ブログ:TOEIC-630.NET とは?

【貿易】Free House Delivery(フリーハウスデリバリー)の意味と使い方とは?

Free-House-Delivery 貿易実務・事務処理

こんにちは。

とあるメーカーで貿易実務について20年超の神高(かんだか)です。

職場で「 取引先から Free House Delivery(フリーハウスデリバリー)で送ってください、とメールにあるんですけど、どういう意味ですか?」との質問を受けました。

神高
神高

ああ、door-to-door(ドアツードア)と同じ意味ですよ。運賃だけじゃなく、税金や手数料その他がコミコミの元払い、ってことです。

専門っぽくいえば、「輸出者が指定仕向地までの一切の費用を負担とする条件」ということ。

インコタームズ2020( INCOTERMS 2020) でいえば DDP(ディーディーピー)DAP(ディーエーピー) に近い条件です。

しかし「 Free House Delivery 」って表現はインコタームズの解説書などでも目にしたことがない。

おそらく EX-GO DOWN のように一部の業種やエリアでは通用するけど、通じないこともある、というたぐいの表現でしょうね。

【貿易】Free House Delivery(フリーハウスデリバリー)の意味と使い方とは?

経験上、Free House Delivery の意味は「 DDP や DAP に近くて、運賃、税金、手数料など別途の支払いが発生しない」という理解で合っています。

きちんとした支払いや品質保証などが発生する貨物(製品、商品)であれば、インボイスに Free House Delivery だけで済ますなんてのは、やめておくのが無難です。

心配が多少なりとも残るのであれば「 Free House Delivery で送ってください」と依頼をしてきた相手( Consignee、受け荷主)に確認をしておくべきでしょう。

たとえば、見積書( Quotation )あるいは Proforma Invoice(プロフォーマインボイス)などの書類で最終的な金額を提示するのであれば、DDP とあらためて記載しておくのも一つの対策です。

逆に、サンプルとか単なる書類など、この種のやりとりが通関費用や関税など輸出者が輸入者のどちらが負担するかについて事前に明確にしておく必要のない、重量でない貨物ならそれほど気にせずとも仕事は前に進みます。

インコタームズ( INCOTERMS )に DDU はもうありません

Free House Delivery で思い出しましたが、インコタームズ( INCOTERMS )にはもう DDU ( Delivered Duty Unpaid )の規定がありません。

インコタームズの2010年版ではすでに使われなくなっていて、2020年版にも当然のように記載はありません。

とはいえ、20年前の規定でもなかなか無くならないのがこの貿易実務の世界でしてね。

コンテナ輸送や空輸には CIP や FCA を使いましょう、と ICC(国際商業会議所)が提唱しても、まだまだ CIF や FOB は現役です。

ということで、コミュニケーションが楽になるなら「 DDU 」も使って問題ありません。

心配なら、以下のような書き方をしておきましょう。

INCOTERMS 2000: DDU XXX TRADING (SINGAPORE), JPY 50,000.-/set

このとき、DDU の後には具体的な届け先(このケースでは XXX TRADING)を明記します。

DDU を使っておけば「ああ、輸入消費税や関税の類は別払い(受取人払い)か」とわかってもらいやすいですからね。

小口貨物向けのインボイスが必要なら、ダウンロードしてください

小口貨物、小さな荷物を輸出したいときに使えるインボイス( INVOICE )のサンプルを用意しています。

必要であれば、自由にダウンロードして使ってください。

小さな一個口(いっこぐち)の貨物であれば、別に P/L (パッキングリスト)をつくるのも手間ですから、インボイスの中にサイズ(寸法)や重量( NET WEIGHT、GROSS WEIGHT )を書いてしまいましょう。

ちなみに、サンプルや無料で提供する「お金の支払いを伴わない」貨物のインボイスには「 NON COMMERCIAL VALUE 」と書きます。

【貿易】Free House Delivery(フリーハウスデリバリー)の意味と使い方とは?|まとめ

ここまでの内容をまとめておきます。

Free House Delivery なんて特殊な用語が出てくるときは、おそらく DHL(ディーエイチエル)や FEDEX(フェデックス)を使う時でしょう。

これらのいわゆるクーリエサービス(国際宅配便)はふだんから多種多様な貨物を扱っているので、一般的に日本側の窓口担当者は貿易に関する知識(実体験)が豊富です。

ですから、輸出をする準備段階で疑問や問題があれば、積極的に相談してみましょう。

すでに「解決策」をクーリエの担当者は知っているかも知れませんからね。

タイトルとURLをコピーしました